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不遜軽躁
ふそんけいそう
⇒ 軽躁不遜 ⇒ 不遜軽躁
作家
作品

福沢諭吉

【徳育如何】

 されば今の世の教育論者が、今のこの 不遜軽躁ふそんけいそうなる世態に感動してこれを憂うるははなはだし。またこれに驚くも至当の事なれども、論者はこれを憂い、これに驚きて、これをいにしえに復せんと欲するか。すなわち元禄年間の士人とけんを同じゅうして、元禄の忠孝世界に復古せんと欲するか。
 されば今の世の子弟が不遜軽躁なることもあらば、その不遜軽躁は天下の大教場たる公議輿論をもって教えたるものなれば、この教場の組織を変革するに非ざれば、その弊を たむるによしなし。しこうしてその変革に着手せんとするも、今日の勢において、よく導きて古に復するを得べきや。今の法律を改めて旧套に返るべきや。平民の乗馬を禁ずべきや。次三男の自主独立をとどむべきや。
 今の世態せいたい、はたして不遜軽躁に堪えざるか、自主独立の精神に乏しきがゆえなり。論者その人の徳義薄くして、その言論演説、もって人を感動せしむるに足らざるか、 夫子ふうし自から自主独立の旨を知らざるの罪なり。天下の風潮は、つとに開進の一方に向いて、自主独立の輿論はこれを動かすべからず。すでにその動かすべからざるを知らば、これにしたがうこそ智者の策なれ。けだし、学校の教育をして順にせしむること、ながれにしたがいて水を治むるが如くせんとはこのいいなり。

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Last updated : 2022/11/23