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意気阻喪/意気沮喪
いきそそう
意気込みがくじけ、弱ること。
作家
作品

豊島与志雄

【猫性】

 誰にも逢いたくない、少しも口が利きたくない、そしてただ一人でじっとしていたい。そういう気持の時が屡々ある。これは意気阻喪の時ではなく、情意沈潜の時である。
 私は純白か漆黒かの尾の長い猫なら、見当り次第幾匹でも飼いたいと思っている。それも、室内にとじこめられた単に愛玩具の外国産のものでなく、自由に戸外をもかけ廻る野性的な日本種がいい。

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末弘厳太郎

【嘘の効用】

 しかるに、近時学者の多く「自由法」を説き「法の社会化」を主張する者をみるに、あるいは「法の理想」といい、あるいは「法の目的」といい、ないしは 「公の秩序、善良の風俗」という以外、真に社会の「公平保障」の要求を満足せしめるに足るべきなんら積極的の考察を提出しているのをみることができない。 なるほど、それはよくともすれば「伝統」にとらわれやすい、同時にまた精緻な「論理」に足をすくわれて意気阻喪しやすい若者を鼓舞して勇ましく「新組織」 への戦いに従事せしめることができよう。また従来深く根を張った「概念法学」「官僚主義」「形式主義」を打破する効力はあろう。

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倉田百三

【光り合ういのち】

 ともかく凡てに於て、敵の方が場を履み、研究も積んでいた。
 女学部の生徒たちも見物に来て、声援していた。
 私たちは試合に敗れ、誇りを傷けられて、行く道に引き換え意気沮喪して帰校した。
 この出来事は私を強く刺戟した。

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宮本百合子

【古き小画】

戦うために生れて来た者だ。戦いで死ぬのは、彼一箇人の感情から見ればさほど厭うべき、悲しむべきことではなかった。そうとなった暁にはただは死なぬぞ、という反動的な勇気を持ち得た。ルスタムの重荷に思うのは、自分に迷信的な威力をあずけている、無智な兵卒等の擾乱であった。彼等は万一ルスタムが殺されたと知ればギーウの豪気を以てしてもどうにも出来ない意気沮喪に陥ることは彼の目に見えた。

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林不忘

【巷説享保図絵】

 お高は、磯五のことをはじめ、自分に関するすべてを、とっさに忘れた。どきん、と一つ、心臓が高い浪を打った。ぺたりとすわった。口がきけなかった。あのあの、と、ことばが舌にからんだ。
「いや、わたしとしたことが!」若松屋惣七は、お高の前に、一時、 意気沮喪いきそそうした自分を見せようとしたことを、恥じているに相違ない。自制を加えて、急にふんわりとした口調だ。

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加藤文太郎

【単独行】

 そうだ、この意気だ、この意気があればこそ山登りに成功するのだ。どんな悲境に立とうとも決してこの意気を失ってはならない。世には往々ほんの僅かの苦しみにもたえず、周章狼狽、意気沮喪して敗北しながら、意思の薄弱なのを棚に上げ、山の驚異や退却の困難をとき、適当な時期に引揚げたなどと自讃し、登山に成功したのよりも偉大な如くいう人がある。
 しかし山を征服しようとする我々は、こんな敗軍の将の言葉などにはいささかも耳をかさず、登頂しないうちは倒れてもなおやまないのである。

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Last updated : 2022/11/23