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意気衝天
いきしょうてん
作家
作品

泉鏡花

【薄紅梅】

 ――青雲社、三大画伯、御写真――
 よって釈然とした。紋の丸は、色も青麦である。小鳥は、雲雀ひばりである。
 幅広と胸に掛けた青白の糸は、すなわち、青天と白雲を心にたいした、意気 衝天 しょうてん の表現なのである。当時、美術、絵画の天地に、気あがり、意熱して、麦のごとく燃え、雲雀のごとくかけった、青雲社の同人は他にまた幾人か、すべておなじよそおいをしたのであった。

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吉川英治

【三国志 草莽の巻】

 ――諸軍号哭ごうこくの声やまず。
 と、原書は支那流に描写している。初夏、麦を踏んで 意気衝天いきしょうてんの征途につき、涼秋八月、満身創痍の大敗に恥を噛んで国へ帰る将士の気持としては、あながち誇張のない表現かもしれない。
 顧みれば、呂虔りょけんとか于禁うきんなどの幕将まで負傷している。無数の輜重しちょうは敵地へ捨ててきた。――ああ。仰げば、暮山すでにくらく陽はかげろうとしている。

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吉川英治

【私本太平記 八荒帖】

 ために大敗を喫した赤松父子は、わずか十数騎で乱軍からのがれたほどだが、なにしろ円心入道というのは、よほどねばりづよい男らしいのである。またたちまち残兵をかりあつめて勢いを盛り直し、じわじわ敵を押し返しながら、今やまた洛外淀川から山崎近傍の山野も染めるばかりな旗じるしを林立させ、
「両六波羅へも、都の内へも、ほどなく赤松円心の兵が、一番乗りを名のるだろう」
 と豪語して、いよいよ意気衝天の軍威である。
 しかしこの猛気の軍勢に、一歩でも洛内の地を踏むことをゆるしたら、それこそ北条氏総司令部たる六波羅の府は、たちどころな大混乱におちいってしまうほかはない。
 そこで六波羅全軍も今は死力の形相を呈していた。
 一方には難攻の千早、金剛をひかえながら、また一方には、破竹の赤松勢を、洛外桂川の一線でくいとめていたのである。――以上が、名和義高のごく最近な中央報告の一端だった。

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Last updated : 2022/11/23