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明鏡止水
めいきょうしすい
作家
作品

坂口安吾

【行雲流水】

 男はたしかに凡夫にすぎない。ソノ子のお尻の行雲流水の境地には比すべくもないのである。水もとまらず、影も宿らず、そのお尻は醇乎(じゅんこ)としてお尻そのものであり、明鏡止水とは、又、これである。
  乳くさい子供の香がまだプンプン匂うような、しかし、精気たくましくもりあがった形の可愛いゝお乳とお尻を考えて、和尚は途方にくれたのである。お釈迦様はウソをついてござる。男が悟りをひらくなんて、考えられることだろうかと。
  亡魂この地にとゞまり、前歯に恨みの三十万円を書きしるして、夜ごとに骨壺をゴソゴソ騒がせるという吾吉は、男の中の男勇士かも知れない。明鏡止水とはいかないが、ウスバカにしては出来がよい。和尚は骨壺に、はじめて親愛の念をいだいたのである。けれどもドブロク造りが忙しいので、お経はよんでやらなかった。

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夢野久作

【超人鬚野博士】

父親の唖川前外相の指令か何かを受けた小伯爵が、人を頼んでか、又は自分自身でか盗み出したものだ。今の華族なんて奴は妙に家柄や何かを振(ふり)まわすが、その振まわす根性といったら実に軽薄なものなんだ。よしんば親は泥棒にしても子供同士は清浄無垢なものなんだ。況(いわ)んや俺の心境は明鏡止水、明月天に在り、水甕(みずがめ)に在りだ。そんな軽薄な奴の息子にかけ換えのないお前を遣る訳に行かん。

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高神覚昇

【般若心経講義】

持戒とは、規則正しい生活の意味で、道徳的な行為(おこない)です。忍辱(にんにく)とは、堪(こら)え忍ぶで、忍耐です。精進(しょうじん)とは、努め励むことで、全生命をうちこんで努力することです。禅定とは、沈着です。心の落ちつきです。「明鏡止水」という境地です。智慧とは、これまでたびたび申し上げている般若(はんにゃ)の智慧です。

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戸坂潤

【社会時評】

何にせよ優秀な製艦技術を誇るわが軍部としては、之は国民に顔向けならない事件だということを、深く記憶しなければなるまい。
  鳩山文相を明鏡止水の心境から辞職の決意にまで追いこんだ岡本一巳代議士は、勢いに任せて今度は小山法相の収賄問題というのを持ち出した。併し之は明らかに図に乗り過ぎて早まったという形であるように見える。

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Last updated : 2022/11/23