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無間地獄
むげんじごく
作家
作品

芥川龍之介

【邪宗門】

思うにその方は何処いずこかにて金剛邪禅こんごうじゃぜんの法を修した外道げどうの沙門と心得る。じゃによって一つは三宝の霊験れいげんを示さんため、一つはその方の魔縁にかれて、 無間地獄むげんじごくに堕ちようず衆生しゅじょうを救うてとらさんため、老衲ろうのう自らその方と法験ほうげんを較べにまかいでた。

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樋口一葉

【にごりえ】

 誰れ白鬼とは名をつけし、 無間地獄むげんぢごくのそこはかとなく景色づくり、何處にからくりのあるとも見えねど、逆さ落して血の池、借金の針の山に追ひのぼすも手の物ときくに、寄つてお出でよと甘へる聲も蛇くふ雉子きゞすと恐ろしくなりぬ、

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三遊亭円朝

【明治の地獄】

岩「矢張やつぱりあの浅草あさくさの公園にるやうな戦争のかえ。婆「いゝえ、昔の地獄ぢごくの火の車や 無間地獄むげんぢごくなどで、此方こちら本当ほんたうの火の車がりまして、半分はんぶんいてつて、その境界さかひめがちつともわかりません、誠に感心だ、火の燃えるところ本当ほんたうのやうだ、こはいなんツてみなさんがおつしやいます。

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倉田百三

【俊寛】

俊寛 清盛よ、お前がわしに課した苛責かしゃくあたいをお前に知らさずにはおかぬぞ!
有王 あの清盛の前代未聞みもん暴逆ぼうぎゃくが天罰を受けずにはおきますまい。
俊寛 今わしが流すこのあぶらのような涙をお前の歓楽のさかずきに注ぎ込んで飲まさずにはおかぬぞよ。
有王  無間地獄むげんじごくの苛責とても今のあなたの苦しみにまさりはいたしますまい。
俊寛 この苦しみを倍にして、七倍にしてきっとお前にむくいるぞ! わしの足がまだわしの体を支える限りは。えゝ。船を出せ。船を!

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幸田露伴

【連環記】

寂心は猶も独り感じ泣きて、の紙の冠をつかみ取りて、引破りて地になげうち、漣々れんれんたる涙をとどめもあえず、何たる御房ぞや、尊くも仏弟子となりたまいながら、祓戸の神の忌みたまうとて如来の忌みたまうことを忘れて、世俗に反り、冠などして、 無間地獄むげんじごくに陥る業を造りたまうぞ、誠に悲しき違乱のことなり、強いてることせんとならば、ただここにある寂心を殺したまえ、と云いて泣くことおびただしいので、陰陽師は何としようも無く当惑したが、あくまで俗物だから、俗にくだけて打明け話に出た。

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内藤鳴雪

【鳴雪自叙伝】

 小夜の中山の夜泣石の由来は、その前の宿で父が大体話してくれた。通りすがりに駕籠から見ると、石は道のまん中に転がっていて、上に南無阿弥陀仏とりつけてあった。大名などの通り道だからというのでかたわらへ除けてみるが、石自身で元へ帰って来るとの話であった。この峠から遥に粟ヶ岳というが見えたが、そこにはかの無間むげんの鐘がある。それを撞けば、生前にはどんな望でもかなうが、死んでから必ず無間地獄に堕ちるという事を聞いたので、粟ヶ岳を見ただけでも怖しく思った。夜泣石と無間の鐘との由来は刷物になっていた。また『刃の雉』というのも刷物になっていた。これは昔或る武士が剣の如き尾羽をもった怪鳥を射殺した話であった。

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夢野久作

【少女地獄】

この時に私がモウ少し注意深く観察していたら、彼女のそうした不安さが尋常一様のものでなかった事を容易に看破し得たであろう。「会おうと思えばいつでも会える」と言った私の言葉が、彼女にドレ程の深刻な不安を与えたか……彼女をドンナに恐ろしい脅迫観念の無間地獄に突き落したかを、その時に察し得たであろう。

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海野十三

【地球要塞】

 解らない、解らない!
 気が変になった者が、自分で自分の変になったことを検定する方法はない。地獄だ、無間地獄の中へ落ちこんだようなものだ。
 私は、暗闇の中にすくんでしまって、化石のようになっていた。真の絶望だ!

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南方熊楠

【十二支考 馬に関する民俗と伝説】

 前項に引いた通り、仏書に、人が父母を殺さば無間地獄に堕ちるが、畜生が双親を殺したらどうだとの問いに答えて、 聡慧そうけいなる者は落つれどしからざる者は落ちずとあるごとく、馬に取っては迷惑千万だろうが、その忠勤諸他の動物にぬきんでたるを見込み、特別の思し召しもて、主人に殉し殺さるるのだ。

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戸坂潤

【娯楽論 ――民衆と娯楽・その積極性と社会性・――】

 暇つぶしや退屈凌ぎは、まだ何等娯楽にはならぬ。娯楽には生活感の促進を催す処の、あの文化一般の素の味である処の、積極的な熱情があり、文化一般の健康感を結果する処の、あの建築的で蓄積的な生産的能力が備わっている。たといその文化的な身上があまり高くないにしてもだ。単に無間地獄に落ちないだけのための、暇つぶしや退屈凌ぎと根本的に異る所以だ。

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Last updated : 2022/11/23