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精力絶倫
せいりょくぜつりん
作家
作品

中島敦

【かめれおん日記】

 蠅を持って帰ろうとしていると、後から国語の教師の吉田が追いかけて来て、丁度自分も帰るからとて一緒に歩き出す。何か話し度くてたまらぬことがあるらしい。M・ベエカリイに寄つて茶を飲みながら一時間程話す。
 私とほゞ同年だが、全く此の男程精力絶倫で思い切り実用向きで、恥も外聞もなく物質的で、懐疑、羞恥、「てれる」などという気持と縁の遠い人間を私は知らない。疲れる事を知らぬ働き手。有能な事務家。方法論の大家。(本質論など悪魔に喰われてしまえ!)常に勇気凜々たる偏見に充ち満ちて、あらゆる事に勇往邁進する男。

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坂口安吾

【風と光と二十の私と】

 この主任は六十ぐらいだが、精力絶倫で、四尺六寸という畸形的な背の低さだが、横にひろがって隆々たる筋骨、 鼻髭はなひげで隠しているがミツクチであった。非常な癇癪かんしゃくもちで、だから小心なのであろうが、やたらに当りちらす。

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甲賀三郎

【支倉事件】

 佐藤司法主任や根岸刑事は、ジリ/\と恩愛を枷に搦手からめてから攻める。一方では石子、渡辺両刑事が真向から呶鳴りつける。その合間々々には精力絶倫の庄司署長が倦まず撓まず訊問をする。一旦云わぬと決心したら金輪際口を開かぬと云う流石強情な支倉も、こゝに至っては全く弱り果てゝ終った。かてゝ加えて妻子の事も気に掛る。

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国枝史郎

【戯作者】

 こうして四編を出した時、馬琴はにわかに行き詰まった。
「俺は身分は武士であったが、何故か武芸を侮ってこれ迄一度も学んだことがない。武芸を知らずに武勇譚を書く、これは行き詰るのが当然である」
 こう考えて来て当惑したが、そこは精力絶倫の馬琴のことであったから、決して挫折はしなかった。当時の剣客 浅利又七郎あさりまたしちろうにえを入れて門下となり、剣を修めようとしたのである。

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穂積陳重

【法窓夜話】

 民法起草委員の一人であった梅謙次郎博士は、非常に鋭敏な頭脳を持っておって、精力絶倫且つ非常に討論に長じた人であった。同君は法文を起草するにも非常に迅速であったが、起草委員会において、三人がその原案を議するときには、極めて虚心で、他の批評を容れることいわゆる「流るるが如く」で、即座に筆を執って原稿を書き直したものであった。

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夢野久作

【山羊髯編輯長】

 実際一つの新聞の編輯長となると、どんな貧弱な新聞社へ行っても相当の働らき盛りの、生き馬の眼を抜きそうな人間が頑張っている。一筋縄にも二筋縄にもかからない精力絶倫、機略縦横、血もなく、涙も無いといったような 超努級ちょうどきゅうのガッチリ屋が、熊鷹式の眼を爛々と光らしているものだ。

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  • それぞれの四字熟語の詳しい意味などは、辞典や専門書でお確かめください。
  • このサイトの制作時点では、三省堂の『新明解 四字熟語辞典』が、前版の5,600語を凌ぐ6,500語を収録し、出版社によれば『類書中最大。よく使われる四字熟語は区別して掲示。簡潔な「意味」、詳しい「補説」「故事」で、意味と用法を明解に解説。豊富に収録した著名作家の「用例」で、生きた使い方を体感。「類義語」「対義語」を多数掲示して、広がりと奥行きを実感』などとしています。

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Last updated : 2022/11/23