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正正堂堂/正々堂々
せいせいどうどう
作家
作品

南部修太郎

【下手の横好き ―將棋いろいろ―】

とにかくあんまりつよくもなく、かと言つてまた格別かくべつはづかしいほどよわわけでもなく、風も先づ正正堂堂どうどうとして至極しごくち着きはらつた方、正に兄たりかたく弟たりかたしのくみ合せだ。

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夏目漱石

【趣味の遺伝】

目下研究の学問に対してもっとも興味ある材料を給与する貢献こうけん的事業になる。こう態度が変化すると、精神が急に爽快そうかいになる。今までは犬だか、探偵だかよほど下等なものに零落したような感じで、それがため脳中不愉快の度をだいぶ高めていたが、この仮定から出立すれば正々堂々たる者だ。学問上の研究の領分に属すべき事柄である。少しもましい事はないと思い返した。どんな事でも思い返すと相当のジャスチフィケーションはある者だ。悪るかったと気がついたら黙坐して思い返すに限る。

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芥川龍之介

【奇怪な再会】

「牝を取り合うとか? 牝を取り合うと、大喧嘩をするんだそうだ。その代りだね、その代り正々堂々とやる。君のように暗打ちなんぞは食わせない。いや、こりゃ失礼。禁句禁句きんくきんく金看板きんかんばん甚九郎じんくろうだっけ。――お蓮さん。一つ、献じましょう。」

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石川啄木

【雲は天才である】

マサカ代用教員如きに作曲などをする資格がないといふ規定もない筈だ。して見ると、自分は相不変あひかはらず正々堂々たるものである、俯仰して天地に恥づる処なき大丈夫である。

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福沢諭吉

【女大学評論】

そもそも一夫一婦家に居て偕老同穴は結婚の契約なるに、其夫婦の一方が契約を無視し敢て婬乱不品行を恣にし他の一方を疏外するが如きは、即ち之を虐待し之を侮辱することにして、破約加害の大なるものなれば、被害者たる婦人が正々堂々の議論以て其罪を責むるは、契約の権利を護るの法にして、固より嫉妬の痴情に駆らるゝものに非ず。

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太宰治

【お伽草紙】

国民学校にかよつてゐるほどの子供ならば、すぐに不審を抱くであらう事は勿論、よしんば狸が、不埒な婆汁などを試みたとしても、なぜ正々堂々と名乗りを挙げて彼に膺懲の一太刀を加へなかつたか。兎が非力であるから、などはこの場合、弁解にならない。仇討ちは須く正々堂々たるべきである。神は正義に味方する。

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宮沢賢治

【饑餓陣営 一幕】

特務曹長「いや、盗むというのはいかん。もっと正々堂々とやらなくちゃいけない。いいか。おれがやろう。」

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坂口安吾

【勉強記】

あまりのことに――いや、まったくだ。物質の貧困よりも、このような精神の貧困ほど陰惨で、みじめきわまるものはない。そこで先生は泣きだしたいほどがっかりして、学生の本分とは何か、とか、学校の精神は何か、もっと正々堂々たれ、惨めであるな、高邁こうまいなる精神をもて、そんなことを口走りたくなるのであった。

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夢野久作

【探偵小説漫想】

 読者をもてあそぶ探偵小説は嫌いである。探偵小説を書くなら正々堂々と玄関から、お座敷、台所、雪隠まで見せてまわらなくてはいけない。しかも退屈させないように、非常な興味を持たして案内して行かなければならない。
 この点が本格物の一番骨の折れどころではあるまいか。

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吉川英治

【宮本武蔵 水の巻】

一時は、人の情けの温かさに甘え、生命いのちびろいをした幸運に似ていたが、実はやはり敵の手に擒人とりことなってしまったも同じであった。――正々堂々、敵に捕われて軍門に曳かれた結果と、多情な後家のなぐさみものになって、生涯男がいもなく悶々と陽かげの悩みと 侮蔑ぶべつの下に生きているのと、いったいどっちが幸福であった?

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  • このサイトの制作時点では、三省堂の『新明解 四字熟語辞典』が、前版の5,600語を凌ぐ6,500語を収録し、出版社によれば『類書中最大。よく使われる四字熟語は区別して掲示。簡潔な「意味」、詳しい「補説」「故事」で、意味と用法を明解に解説。豊富に収録した著名作家の「用例」で、生きた使い方を体感。「類義語」「対義語」を多数掲示して、広がりと奥行きを実感』などとしています。

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Last updated : 2022/11/23