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青雲之志/青雲の志
せいうんのこころざし
作家
作品

芥川龍之介

【念仁波念遠入礼帖】

(四)門下を食客の意とは聞えたり。平原君に食客門下多かりし事、史記にあるは言ふを待たず。然れども後漢書承宮伝に「過徐盛慮聴経遂請留門下じよせいろをすぎけいをきくついにこうてもんかにとどまる」とあり。門弟子の意なるは勿論なり。然らば誰それの門下を以て居るも差支へなき筈にあらずや。「青雲の志ある者の軽々しく口にすべき語にあらず」とは燕雀生の独り 合点がつてんなり。

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田山花袋

【重右衛門の最後】

全体信濃しなののその二人の故郷といふのは、越後ゑちごの方に其境を接して居るから、出稼でかせぎといふ一種の冒険心には此上もなく富んで居るので、また現在その冒険に成功して、錦を故郷に飾つたためしはいくらも眼の前にころがつて居るから、志を故郷に得ぬものや、貧窶ひんるきやう沈淪ちんりんしてうにもうにもならぬ者や、自暴自棄に陥つた者や、乃至ないし青雲の志の烈しいものなどは、 あたかも渓流の大海だいかいに向つて流れ出づるが如く、日夜都会に向つて身を投ずるのを躊躇ちうちよしないのであつた。あゝこの山中の民の冒険心。

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太宰治

【困惑の弁】

 私のところへも、二、三、学生がやって来るのである。私は、そのときにも、いまと同じ様な困惑を感じるのである。彼等は、もちろん私の小説を読んでいない。彼等もまた青雲の志を持っているのであるから、私の小説を軽蔑している。また、そうあるべきだと思う。私の小説などを読むひまがあったら、もっともっと外国の一流作家、または日本の古典を読むべきである。望みは、高いほどよいのである。

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福沢諭吉

【学問の独立】

政治家たるものが、すでに学問受教の年齢をおわりて、政事に志し、また政事をとるにあたりては、自身に学問の心掛けはもとより怠るべからざるも、学校教育上のことは忘れたるが如くにこれを放却せざるべからず。学者が学問をもって 畢生ひっせいの業と覚悟したるうえは、自身に政治の思想はもとより養うべきも、政壇青雲の志は断じて廃棄せざるべからず。

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斎藤茂吉

【万葉秀歌】

 反歌の此一首は、おまえは青雲の志を抱いて、天へも昇るつもりだろうが、天への道は 遼遠りょうえんだ、それよりも、普通並に、素直に家に帰って、家業に従事しなさい、というのである。「なほなほに」は、「直直なほなほに」で、素直に、尋常に、普通並にの意、「ふ葛の引かば依り来ねしたなほなほに」(巻十四・三三六四或本歌)の例でも、素直にの意である。

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倉田百三

【光り合ういのち】

「太郎は勉強して偉くなり、今や選ばれて、海外留学に、出帆するのであります。皆さんもこんなになるよう、よく勉強せねばなりません」
 私は青雲の志ということを考えると、いつでもこの幻燈の絵が目の前に浮ぶのだ。
 こうした教育の下にあって芳正君は秀才にならねばならぬ筈だが、どうしたものか天分がなかった。

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甲賀三郎

【支倉事件】

 庄司署長にした所で、当時は何と云っても三十を少し出た許りで、青雲の志に燃えている時だ。一体日本の教育は子供の時から猛烈な戦闘意識を養う事になっている。立身出世をせよと教える。そうしてその為には少しでも前へ出なければいけないので、時には 儕輩せいはいを排斥する位の事はしなければならない。

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清水紫琴

【野路の菊】

金之介は学業半途に、呼び戻されて、学校を退きし身の、思はしき口とてはなけれど、世話する人あるを幸ひに、父の没後は土佐堀辺のある私立学校に通ひて、わづかなる俸給に、母子二人の口を糊するを、何よりの事と思ふ身の不運を、心ならぬ事に思へば、いかで今一度青雲の志を遂ぐる楷梯もがなと、精勤更に怠らず、暇あるをりをりは、独学に心を慰むる、若きには似ぬ心掛けの、校長にも知られてやその受けよし。

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岸田國士

【三保寮を訪ふ】

 顧れば、明治維新後、幾多の日本青年が青雲の志を抱いて世界各国に遊学した。その学び取りたる新知識と我国の伝統的精神との渾然たる融和こそ今日の日本を産んだのである。時代を異にし所を異にするも現在日本に学びつゝある健気な青年学生諸君の胸中には、曾ての日本人留学生と共通の愛国的な若々しい情熱が沸つて居ることであらう。

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夢野久作

【復讐】

「そうです。つまりその当九郎という甥が、この事件に結び付けられているのは、人々の想像に過ぎないとしたらどうでしょうか……実際と一致する想像は、よく正確な推理と混同され易いものですからね……甥の当九郎はホントウに青雲の志いだいていたので、そのまま一直線に外国へ行ってしまって、この方面には全然寄り附かなかったとしたら……どうでしょうか……そんな事はあり得ないと云えましょうか」

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Last updated : 2022/11/23