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切磋琢磨
せっさたくま
作家
作品

芥川龍之介

【邪宗門】

 若殿様はこの少納言の御手許で、長らく切磋琢磨せっさたくまの功を御積みになりましたが、さてその大食調入食調だいじきちょうにゅうじきちょうの伝授を御望みになりますと、少納言はどう思召したのか、この仰せばかりは御聞き入れになりません。

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中島敦

【山月記】

勿論もちろん、曾ての郷党きょうとうの鬼才といわれた自分に、自尊心が無かったとはわない。しかし、それは臆病おくびょうな自尊心とでもいうべきものであった。己は詩によって名を成そうと思いながら、進んで師に就いたり、求めて詩友と交って切磋琢磨せっさたくまに努めたりすることをしなかった。かといって、又、己は俗物の間にすることもいさぎよしとしなかった。

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太宰治

【ロマネスク】

自分の嘘も、幼いころの人殺しから出発した。父の嘘も、おのれの信じきれない宗教をひとに信じさせた大犯罪から絞り出された。重苦しくてならぬ現実を少しでも涼しくしようとして嘘をつくのだけれども、嘘は酒とおなじようにだんだんと適量がふえて来る。次第次第に濃い嘘を吐いていって、切磋琢磨せっさたくまされ、ようやく真実の光を放つ。これは私ひとりの場合に限ったことではないようだ。人間万事嘘は誠。ふとその言葉がいまはじめて皮膚にべっとりくっついて思い出され、苦笑した。

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福沢諭吉

【学問のすすめ】

 わが日本の文明も、そのはじめは朝鮮・支那より来たり、爾来じらいわが国人の力にて切磋琢磨せっさたくま、もって近世の有様に至り、洋学のごときはそのみなもと遠く宝暦年間にあり〔『蘭学事始』という版本を見るべし〕。

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和辻哲郎

【孔子】

いわんや貧富のごときは、学を好む者の眼中にあってはならない。貧しき者がへつらわないことに努め、富める者がおごらないように用心するのは、まだ貧富にとらわれているのである。学者は貧富を超えて道を楽しみ礼を好むのでなくてはならない。この道は無限の修養である。切磋琢磨せっさたくまはこのまるところのない無限の道の合い言葉にほかならぬ。

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宮本百合子

【獄中への手紙 一九四三年(昭和十八年)】

一流の学者、芸術家が、何故女性に少いかということにも通じて。女のひとで、自身の人格のうちに、自分を引っぱり発展させるデモンをもっている人は実に稀ですね。よしんば、男と同量の其をもっているにしろ、自由に切磋琢磨する機会を失っているうちに、その可能も萎縮して、境遇の範囲の形に従ってしまうのね。いい意味にも男のようにはめをはずせないのね。

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岸田國士

【菜の花は赤い】

 それ以来、まる十年、奥山恩とその妻凜子との間には、切磋琢磨の甲斐あつて、一種の新日本語ができあがりつゝあつた。
 ひと前でも、二人は、平気で、それを使ふやうになつた。
 習慣を知らぬものは、一種の方言だぐらゐに思ひ、別段気にも止めぬ風であつたが、奥山恩の旧友たちは、この斬新奇抜な夫婦語に注意を惹かれ、改めて、その説明を求めるものもゐた。

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  • それぞれの四字熟語の詳しい意味などは、辞典や専門書でお確かめください。
  • このサイトの制作時点では、三省堂の『新明解 四字熟語辞典』が、前版の5,600語を凌ぐ6,500語を収録し、出版社によれば『類書中最大。よく使われる四字熟語は区別して掲示。簡潔な「意味」、詳しい「補説」「故事」で、意味と用法を明解に解説。豊富に収録した著名作家の「用例」で、生きた使い方を体感。「類義語」「対義語」を多数掲示して、広がりと奥行きを実感』などとしています。

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Last updated : 2022/11/23