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前代未聞
ぜんだいみもん
作家
作品

夏目漱石

【坊っちゃん】

北へ登って町のはずれへ出ると、左に大きな門があって、門の突き当りがお寺で、左右が妓楼ぎろうである。山門のなかに遊廓ゆうかくがあるなんて、前代未聞の現象だ。ちょっとはいってみたいが、また狸から会議の時にやられるかも知れないから、やめて素通りにした。

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芥川龍之介

【お律と子等と】

 洋一ももう茶を飲んでいた。この四月以来市場しじょうには、 前代未聞ぜんだいみもんだと云う恐慌きょうこうが来ている。現に賢造の店などでも、かなり手広くやっていた、ある大阪の同業者が突然破産したために、最近も代払だいばらいの厄に遇った。

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中島敦

【狐憑】

 若い者達がシャクの話に聞き惚れて仕事を怠るのを見て、部落の長老連がにがい顏をした。彼等の一人が言つた。シャクのやうな男が出たのは不吉の兆である。もし憑きものだとすれば、斯んな奇妙な憑きものは前代未聞だし、もし憑きものでないとすれば、斯んな途方もない出鱈目を次から次へと思ひつく氣違ひは未だ曾て見たことがない。

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織田作之助

【世相】

 真面目になろうと思ってはいった所が石田の所だったとは、なにか運命的である。私はこの運命のいたずらを中心に、彼女の流転の半生を書けば、女のあわれさが表現出来ると思った。が、戦前の(十銭芸者)の原稿すら発表出来なかったのだ。戦争はもう三年目であり、検閲のきびしさは前代未聞である。永年探しもとめてやっと手に入れた公判記録だが、もう時期を失していた。折角の材料も戦争が終るまで役立てることは出来ない。といってそれまで借りて置くわけにもいかなかった。

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島崎藤村

【夜明け前 第一部下】

 大風の被害、木曾谷中の不作、前代未聞米高こめだか、宿相続の困難、それらの心配を持ち越して、やがて馬籠の宿では十月を迎えるようになった。

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太宰治

【女の決闘】

女房コンスタンチェが決闘の前夜、冷たいピストルを抱いて寝て、さてその翌朝、いよいよ前代未聞の女の決闘が開始されるのでありますが、それについて原作者 EULENBERG が、れいの心憎いまでの 怜悧れいり無情の心で次のように述べてあります。

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泉鏡花

【白花の朝顔】

 土俵がくずれたような、相撲の総立ちに、茶屋の表ものぼりを黒くした群衆でしょう。雪は降りかかって来ませんが、お七がやぐらからさかさまに落ちたも同然、恐らく本郷はじまって以来、前代未聞の珍事です。

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海野十三

【蠅男】

出来るなら、今宵のうちにも、この『縮小人間』を殺してしまいたいと思う。そうすることが、自分の研究を永久に葬りさり、そして万一『縮小人間』が世の中に飛びだして、前代未聞の超人的暴行を働くのを あらかじめ阻止することにもなるのだ。

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浅沼稲次郎

【浅沼稲次郎の三つの代表的演説】

総理みずからは、予算委員会に於て、一国の総理として品位を落すがごとき暴言を口にし、議員並びに国民を侮辱し、懲罰委員会に付せられておるのであります。およそ一国の総理大臣が懲罰委員会に付せられるということは、前代未聞、世界に類例のないことであろうと思うのであります。

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吉川英治

【私本太平記 黒白帖】

 ほかの書にはないが「興福寺略年代りゃくねんだい」には、このときの奥州兵みちのくへいは、奈良ではじつに手当り次第な掠奪をおこなって、まるで野の子供みたいな野蛮性を発揮したと書いている。――その暴状ぶりは当時戦乱に馴れた時人じじんをしてさえ「 前代未聞ぜんだいみもん……」と、眉をひそめさせた程とあるから、よほどひどかったものらしい。

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  • それぞれの四字熟語の詳しい意味などは、辞典や専門書でお確かめください。
  • このサイトの制作時点では、三省堂の『新明解 四字熟語辞典』が、前版の5,600語を凌ぐ6,500語を収録し、出版社によれば『類書中最大。よく使われる四字熟語は区別して掲示。簡潔な「意味」、詳しい「補説」「故事」で、意味と用法を明解に解説。豊富に収録した著名作家の「用例」で、生きた使い方を体感。「類義語」「対義語」を多数掲示して、広がりと奥行きを実感』などとしています。

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Last updated : 2022/11/23