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迅雷猛雨
じんらいもうう
作家
作品

泉鏡花

【薄紅梅】

 第一に南瓜畠が暗かった。数千の葉が庭ぐるみ皆そよいだ。颶風はやて落来おちくと目がくらみ、頭髪ずはつが乱れた。
 その時、遣場やりばに失した杯は思わず頭の真中まんなかへ載せたそうである。
 一よろけ、ひょろりとして、
「――一段と烏帽子が似合いて候――」
 とすっくり立った。
 が、これは雪の朝、吉原を落武者の困惑を繰返したものではない。一人の友達の、かつて、深山越みやまごしの峠の茶屋で、すさまじき 迅雷じんらい 猛雨に逢って、 げも、引きも、ほとんど詮術せんすべのなさに、飲みかけていた硝子盃コップを電力遮断の悲哀なる焦慮で、天窓あたまかぶったというのを、改めて思出すともなく、無意識か、はた、意識してか、知らず、しかくあらしめたものである。

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Last updated : 2022/11/23