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自信満満/自信満々
じしんまんまん
作家
作品

太宰治

【帰去来】

「あぶないな。」私は気が重かった。「のこのこ出掛けて行って、玄関払いでも食わされて大きい騒ぎになったら、それこそ藪蛇やぶへびですからね。も少し、このまま、そっとして置きたいな。」
「そんな事はない。」北さんは自信満々だった。「私が連れて行ったら、大丈夫。考えてもごらんなさい。失礼な話ですが、おくにのお母さんだって、もう七十ですよ。

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坂口安吾

【現代忍術伝】

大新聞も、ニュース映画社も、大雑誌社も、かたく閉したこの門内へふみこむことができなかったという難攻不落のアカズの門。なんの面倒もなくサッとあいた。
 白河半平がニヤリと笑った。当りまえさ、という顔であった。そして彼は、痩せッぽちの胸をグッと張って、腕組みをした。戦意たかまり、自信満々の様子である。
 正宗菊松も戦闘にそなえて胴ぶるいをし、半平にまねて、胸をそらした。何か電気のようなもので、いつも半平に急所々々で気合いをかけられているようであった。自動車はスルスルと邸内へすべりこんだ。

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野村胡堂

【胡堂百話】

 地酒の一瓢いっぴょうをたずさえたかどうか、記憶にないが、船は二十人ばかり乗れるのがあった。私は北上川に育って、さおには自信満々である。池のまんなかまでこぎ出すと、お粗末なお弁当をひろげて、歌と俳句の会を開いた。石川啄木もいて、私はお付合いに、生れてはじめて短歌というものをひねくった。

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永井隆

【ロザリオの鎖】

 大学の講義、実験はまたいっそうの驚異であった。教授は自信満々たる態度で理路整然たる一つの美しい体系を微に入り細を穿ち説き来たり説き去った。手際よく排列された標本を示しつつ、荘重な能弁で説かれると、なるほどわれわれ人間はアメーバから進化したのだなと信ぜざるをえないほどであった。

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岸田國士

【記憶のいたづら】

「さうですか。やはり、さういふこともあるんですなあ。しかし、失礼ですが、拝見してゐて、なんと言ひますか、大したもんだと思ひました。専門家もよほどの経験をもたれないと、あゝは行きますまい。自信満々とけふところが、実に、こつちを大船に乗つた気持にさせますからなあ」

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海野十三

【地獄の使者】

「長谷戸さん。一体どこで犯行を確認するんですかね。つまり、ここの主人は病死か、他殺か。他殺ならば、どうして殺されたか。それをどこで証明したらいいのですかね」
 三津子を犯人と見て、自信満々だった大寺警部も、このところすっかり自信を失ったらしい。とはいえ、帆村が今やっている脱線的捜査方針には同意の仕様がないと思っているらしい。

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吉川英治

【三国志 図南の巻】

曹洪は、彼が、張飛をあなどっている様子を、かえって危うく思い、
「めったにはなるまい」と、容易にゆるさなかった。しかし張郃は、自信満々で、
「人はみな張飛をひどく恐れますが、てまえの眼には、小児のようにしか見えない。もし将軍が少しでも彼を恐怖するようだと、士卒までが、張飛と聞いただけで、負けるものときめてしまいますよ。それでもよろしいのでござるか」

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Last updated : 2022/11/23