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揣摩憶測/揣摩臆測
しまおくそく
作家
作品

鳥谷部春汀

【明治人物月旦(抄)】

   活動したる河野廣中

 △河野廣中の奉答文事件は、一時疑問の中心と爲つて、是れには黒幕があるの、進歩黨の策略だのと、いろ/\揣摩憶測をするものがあつたが、追々事實が擧がるに從つて、黒幕の仕事でも何でもない、河野一己の腦中から生れた趣向であつたことが分明わかるやうになつた。

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吉川英治

【私本太平記 千早帖】

「いつですか」
「いやまだ、幕府の任命は出ておりません。けれど、確実なところから洩れた取り沙汰です」
「でも、風説ならこれまでにも、幾たびとなく同様なことが、海東でも言いはやされたことでしたが」
「さ。それは幕府内に、殿を視る眼の揣摩憶測しまおくそくがさまざまにあるからでしょう。しかし昨今の事態は、そんなためらいなど、はやゆるしてはおけません。このたびこそは、相違なく、幕命がくだる。そして殿には即日、ご軍勢をととのえて、ここの海道を馳せのぼられることでしょう」

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長谷川時雨

【芳川鎌子】

 そのまた片っぽには、新聞記事を予審調書のようにして、検事のように論じるのもあれば、弁護士以上の熱弁をふるって弁護するものもあった。小説以上に仕組んで語るものもあれば、口さきでドラマにつくりあげて説明するものもある。いずれも 揣摩臆測しまおくそくのかぎりをつくしてこの問題は長いこと社会の興味を呼んだ。大正六年中の出来ごとで一般の人心に、男女老若を問わず上下を通じて、こうまで注意された出来ごとはなかった。

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谷崎潤一郎

【春琴抄】

春琴女が後年のはげしい気象を見ればあるいはそういう事実が性格に影響えいきょうを及ぼしたのかともさいせられなくはないがこの事に限らず検校の説には春琴女の不幸をなげくあまり知らずらず他人を傷つけのろうようなかたむきがありにわかにことごとくを信ずる訳に行かない乳母の一件なども恐らくは 揣摩臆測しまおくそく に過ぎないであろう。要するにここではあえて原因を問わずただ九歳の時に盲目になったことを記せば足りる。そして「これより舞技を断念して専ら琴三絃の稽古を励み、糸竹の道を志」した。

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中里介山

【大菩薩峠 恐山の巻】

その身につけた衣裳と、懐中した道具によって、呪詛じゅその目的で来たことは疑う余地がありません。呪詛の目的主としては、或いはその問屋の本妻であると言い、或いはもう一人のお妾のためにちょうを奪われたその恨みだとも言い、またはこのお妾に別に情夫があって、それとまた他の女との鞘当さやあての恨みだとも言い、 揣摩臆測しまおくそくはしきりでしたけれども、まだその場で真相をつかむことはできないが、本人の身許だけは明瞭確実になりました。

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吉川英治

【私本太平記 建武らくがき帖】

 宮が過ぎると、後衛の軍には、千種忠顕ちぐさただあきが、一千余騎で、炎日の下をつづいて行った。
 かくてその日、父皇後醍醐とのご対面は、とげられた。
 これで、巷の 揣摩臆測しまおくそくも、一掃されていいはずである。一般の疑いも解けたはずだ。
 ところが、じっさいには、かえって逆な反応をしめしだした。民衆はもう感じとっているのである。彼らは上層の機微など何も知らないし、論理的に事を考えるわけでもないが、本能的に、本源的な発生の法則を知る能力の持ちぬしだった。

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Last updated : 2022/11/23