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四書五経
ししょごきょう
作家
作品

芥川龍之介

【戯作三昧】

「第一馬琴の書くものは、ほんの筆先ふでさき一点張りでげす。まるで腹には、何にもありやせん。あればまず寺子屋の師匠でも言いそうな、四書五経の講釈だけでげしょう。だからまた当世のことは、とんと御存じなしさ。それが証拠にゃ、昔のことでなけりゃ、書いたというためしはとんとげえせん。お そめ久松ひさまつがお染久松じゃ書けねえもんだから、そら松染情史秋七草しょうせんじょうしあきのななくささ。こんなことは、馬琴大人の口真似くちまねをすれば、そのためしさわに多かりでげす。」

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三遊亭圓朝
鈴木行三校訂・編纂

【菊模様皿山奇談】

拙者は屋敷育ちでとん知己しるべもござらず、前町まえまちに出入町人はございますが、前町の町人どものかたへも参られず、他人ひとの娘をそゝのかしたとお腹立もございましょうが、お手前様から宜しくお詫びを願いたい、し寺へまいるような子供でもあれば、四書五経ぐらいは教えましても し、何うしても困る時には御厄介にならんよう、人家ひとかどに立ち、うたいを唄い、いさゝかの合力ごうりょくを受けましても自分のたべるだけの事は致す心得

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田山花袋

【田舎教師】

 代数の二次方程式の問題をかれは手帳に書きつけてきた。それを机の抽斗ひきだしやら押入れの中やら文庫の中やらあっちこっちとさがし回って、ようやくさがし出して二人に見せる。なるほど問題はむずかしかった。数学に長じた郁治にもできなかった。
 北川は漢学には長じていた。父親ははんでも屈指の漢学者で、漢詩などをよく作った。今は町の役場に出るようになったのでよしたが、三年前までは、町や屋敷の子弟に四書五経 ししょごきょう素読そどくを教えたものである。午後三時ごろから日没前までの間、はちのうなるような声はつねにこの家の垣からもれた。そのころ美穂子は赤いメリンスの帯をしめて、髪をお下げにって、門の前で近所の友だちと遊んだ。清三はその時分から美穂子の眼の美しいのを知っていた。

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島崎藤村

【夜明け前 第一部上】

 香蔵は半蔵に言った。
「今になって、おもい当たる。宮川先生も君、あれで中津川あたりじゃ国学者の牛耳ぎゅうじを執ると言われて来た人ですがね、年をとればとるほど漢学の方へもどって行かれるような気がする。先生には、まだまだ『からごころ』のぬけ切らないところがあるんですね。」
「香蔵さん、そう君に言われると、わたしなぞはなんと言っていいかわからない。四書五経から習い初めたものに、なかなか儒教の からはとれませんよ。」

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石川啄木

【刑余の叔父】

 それに引代へて私の家は、両親共四十の坂を越した分別盛り、(叔父は三十位であつた。)父は小心な実直者で、酒はほん交際つきあひに用ゆるだけ。四書五経を読んだ 頭脳あたまだから、村の人の信頼が厚く、承諾はしなかつたが、村長になつて呉れと頼込まれた事も一度や二度ではなかつた。町村制の施行以後、村会議員には欠けた事がない。共有地の名儀人にも成つてゐた。田植時の水喧嘩、秣刈場まぐさかりばの境界争ひ、豊年祭の世話役、面倒臭がりながらも顔を売つてゐた。

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福沢諭吉

【旧藩情】

上等の士族は衣食にとぼしからざるを以て文武の芸を学ぶに余暇よかあり。或は経史けいしを読み或は兵書を講じ、騎馬きば槍剣そうけん、いずれもその時代に高尚こうしょうなづくる学芸に従事するが故に、おのずから品行も高尚にしていやしからず、士君子しくんしとして風致ふうちるべきもの多し。下等士族はすなわしからず。役前やくまえほか、馬に乗る者とては一人ひとりもなく、内職のかたわらに少しく武芸ぶげいつとめ、文学は四書五経 ししょごきょう、なおすすみ蒙求もうぎゅう左伝さでんの一、二巻に終る者多し。特にその勉強するところのものは算筆にありて、この技芸にいたっては上等のくわだて及ぶところに非ず。

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中里介山

【大菩薩峠 間の山の巻】

 笠の上の濡れ手紙が乾いたから、米友はそれを捲き直そうとすると、
「友さん、お前は字が読めたねえ」
「読めなくってよ、いろはにほへとから源平藤橘げんぺいとうきつ、それから三字経さんじきょう千字文せんじもん四書五経素読そどくまで俺らは習っているんだ」
 米友は少しく得意のてい
「それはよかった、それではその手紙は、どこへ届けるのだか読んで下さい」
「何だって? お前、届先を聞かねえで手紙を頼まれて来るやつもねえもんじゃねえか。どれ、読んでみてやろう」
「読んで下さい、こんな騒動がなければ早く届けて上げるんでしたに」

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Last updated : 2022/11/23