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春風秋雨
しゅんぷうしゅうう
作家
作品

芥川龍之介

【木曾義仲論(東京府立第三中学校学友会誌)】

彼が革命の健児たるの真骨頭は、千載の後猶残れる也。かくして粟津原頭の窮死、何の憾む所ぞ。春風秋雨七百歳、今や、聖朝の徳沢一代に光被し、新興の気運隆々として虹霓の如く、昇平の気象将に天地に満ちむとす。蒼生鼓腹して治を楽む、また一の義仲をして革命の暁鐘をならさしむるの機なきは、昭代の幸也。

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永井荷風

【江戸芸術論】

 余は既に幾度いくたびか木にて造り紙にて張りたる日本伝来の家屋にじゅう春風秋雨 しゅんぷうしゅうう四季の気候に対する郷土的感覚の如何いかんを叙述したり。かくの如く脆弱ぜいじゃくにして清楚せいそなる家屋と此の如く湿気に満ち変化に富める気候のうち棲息せいそくすれば、かつて広大堅固なる西洋の居室に直立闊歩かっぽしたりし時とは、百般の事おのずか嗜好しこうを異にするはけだし当然の事たるべし。

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近松秋江

【湖光島影 琵琶湖めぐり】

私は好い鹽梅に老僧に會ふことが出來た。二晩厄介になつたお禮もいひ、話しに七十幾歳の高齡で、竹生島に小僧さんの時分からずつと定住してゐられるのだといふ。花は咲き鳥は歌ふことがあつても嘗て女人を解せず、葷酒くんしゆを知らず、春風秋雨八十年の生涯を此の江湖の水によつて遠く俗界と絶ち、たゞ一と筋に佛に近よることを勤めて老の到るのを忘れてゐられるのである。それは昨日ほかの者から噂にきいていた。

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横瀬夜雨

【女子文壇の人々】

文學好の美しい從妹に感化されて、あの北の暗いしめやかな町に横瀬夜雨樣の詩に泣きつゝいつまでもいつまでも廣い本堂により添つてゐた二人の少女、今沁み沁みと偲んで居ります。春風秋雨、いく年か經て人皆變はりました。

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正岡容

【寄席行燈】

 ハナシカは雪くれ竹のむら雀、ジャズっては泣き、じゃずってはきとは昔むかしその昔、九郎判官義経さまが、橋のたもとに腰打ちかけて、向こうはるかに浅草の灯を、眺めし頃のタワゴトなり。春風秋雨二千年、さてこの頃の噺家さんは、処世に けて貯金に秀いで、節倹は経済の基を論じ、自ら常識の地獄に堕ちて、五大洲にも誇るべき、花咲く荒唐なんせんす芸術、「落語」の情操をいたずらに、我と汚しつつあるの秋、巨人鈴々舎れいれいしゃ馬風あり、珍人橘の百圓あり、一は豪放でたらめにして、一は変才煥発なり。

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牧野富太郎

【牧野富太郎自叙伝 第二部 混混録】

これは今から六十六、七年前の明治十四、五年、私が二十歳頃に書いたものである。そして今日これを読んでみると私は実に感慨に堪えないものがある。当時私は飽食暖衣別に何の不自由もなかったのであったから、時来れば必ず仰〔望〕の抱負をことごとく実行して見ようと心ひそかに期待していたに相違ない。春風秋雨半世紀以上を た今日に於てこれをけみして見ると、その中でなんぼも実績が挙がっていないのに一驚を喫する。

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林不忘

【煩悩秘文書】

 いつの時代、何人の置いたものか、石は、千古の三国荒れに揉まれ抜いて三角の角は摩滅まめつし、青苔が蒸して、彫ってある文字も定かではないが、三つの国は三つの線を描いて、この石のところで出合っているわけ。
 お社の、格子づくりの扉をぴったり閉じ、奉納の絵馬の一つふたつ――黙念として春風秋雨の七年間、この今朝の三人の会合を待っていたかのように。
 約束の場所である。伴大次郎と、江上佐助と有森利七と。

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相馬愛蔵、相馬黒光

【一商人として ――所信と体験――】

ところが昨年南米ブラジルにおいでになることを新聞で知りまして、私はちょうど病床におりましたのですが、このたびこそはと起き上がり、主人を促して一緒に先生をお訪ねした次第でありました。本郷以来、春風秋雨幾十年は夢の間に過ぎ、鳥居先生は考古学の泰斗として外国にまでお名がひびき、ますます 蘊蓄うんちくを深められつつあり、奥様もまた先生と同じ学問に志をたてられて、内助の功まことにお見事に、御令息御令嬢、一家をあげて同じ研究に精進せられているのはまことに驚異と申し上げねばなりません。

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野村胡堂

【楽聖物語】

マリア・テレジアの別荘に合唱団の一員として伺候し、精一杯の茶目振りを発揮して、マリア・テレジアに「あのブロンドの大頭おおあたま」と指摘され、鞭のお仕置を受けたことなどもあった。それから春風秋雨四十何年、エステルハツィ城で老女王マリア・テレジアに謁見したとき、楽聖ハイドンはこのことを申し上げて、共に大笑いをしたということである。

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Last updated : 2022/11/23