『浮世絵・錦絵』 などを見る「目次」
- 「アマビエ」は、日本に伝わる半人半魚の妖怪で、光輝く姿で海中から現れ、豊作や疫病などの予言をすると伝えられています。
- 江戸時代後期の弘化3年4月中旬〈1846年5月上旬〉
に、肥後国
(現・熊本県)に現れたという時の話と絵は、肥後の役人から江戸へ送られ挿絵付きの瓦版として発行されたとされます。
- その瓦版によれば、「毎夜、海中に光る物が出没していたため、役人が行ってみると、姿を現したその者は、『私は海中に住むアマビエと申す者なり』と名乗り、『当年より六ヶ年の間、諸国で豊作が続く。しかし疫病も流行する。私の姿を描いた絵を人々に早々に見せよ』と告げ、海中へ没した」とされます。
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「アマビエ」という名称については、民俗学者・妖怪研究者の湯本豪一氏は、自著「明治妖怪新聞(1999年柏書房刊) 」の中で、書き写した者による「アマビコ」の誤記、すなわち「コ」を「ヱ」としてしまったのではないかとの説を唱えています。氏は、その説の裏付けを示し、『誤解を生まないためにも、今後「アマビエ」という名称は避けるべきではないだろうか』とも記しています。
- この原画は、京都大学附属図書館 が『新聞文庫・絵』の一つとして所蔵し公開しているもの。
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妖怪「アマビエ・Amabie」
= 弘化3年4月中旬(1846年5月上旬) =
《京都大学附属図書館蔵 『新聞文庫・絵』より》 |
Last updated : 2024/06/29