『 絵本水や空 』
耳鳥斎 画
- 江戸中期の大坂の浮世絵師、戯画作者、
耳鳥斎 の画による『絵本水や空 』。 耳鳥斎 : 宝暦元年〈1751年〉以前 - 享和2 - 3年〈1802 - 03年〉頃。じちょうさい。- 刊行年:安永9年〈1780年〉。
- 江戸時代中期の役者似顔絵本。安永9年の舞台に立った京・大坂・江戸の人気役者42人を、大胆なデフォルメで描く。
- 題名の「水や空」の意味について、
跋 〈あとがき〉には次のように記される。 跋 は、江戸時代中期から後期の戯作者、狂詩作者、銅脈先生 による。- 国立国会図書館蔵。
水也空ト者何ゾ。是レ無キレ所ロレ把ヘ也。無キトハレ所レ把ヘ者何ゾ。是レ不レ寫サ二狩野ヲ一。不レ模セ二土佐ヲ一。不レ學バ二鳥羽僧正ヲ一。不レ習ハ二栂尾ノ上人ヲ一。唯是一流之無本寺也。
《大意》
「水や空」とは何か。それは掴まえどころのないこと。掴まえどころのないことは何か。それは狩野を写さず、土佐を模せず、鳥羽僧正を学ばず、栂尾上人に習わず、唯一無二の一流ということ。
栂尾上人 :明恵
上人。鎌倉時代前期の華厳宗の学僧。
「水や空」とは何か。それは掴まえどころのないこと。掴まえどころのないことは何か。それは狩野を写さず、土佐を模せず、鳥羽僧正を学ばず、栂尾上人に習わず、唯一無二の一流ということ。
狩野・土佐:日本画の二大流派であった狩野派、土佐派。
鳥羽僧正:平安時代後期の天台僧。絵画にも精通し、鳥獣人物戯画などの作者に擬せられる。
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*表紙と第一丁表の合成。
尾上宗九郎/多祐
嵐 三五郎/雷子・沢村国太郎/其答
姉川 湊/一幸・三枡大五郎/一光
桐山紋治/鼠顔・嵐 三右衛門/巴江・柴崎林左衛門/四岳
嵐 吉三郎/里環・尾上新七/芙雀
浅尾為十郎/奥山・山科甚吉/棣不
中村十蔵/虎宥・嵐 雛助/珉獅
口上/中川正五郎・嵐 文五郎/一先
中山文七/由男・中山来助/舎柳
嵐 新平/朱連・山村儀右衛門/五登
中村歌右衛門/歌七・藤川八蔵/八甫
三枡伝蔵・坂東岩五郎/岩子
芳沢伊呂波/香蒲・中村富十郎/慶子
小川吉太郎/英子・中村次郎三/丸子
市川団十郎/三升・三保木儀左衛門/素桐
市川門之助/新車・坂東三津五郎/是業
市川団蔵/市紅・中村仲蔵/秀鶴
市村羽左衛門/家橘・尾上菊五郎/梅幸
瀬川菊之丞/路考・大谷友右衛門/此友
尾上松助/三朝・中島三甫右衛門/天幸
沢村宗十郎/訥子・大谷廣次/十町
山下金作/里虹