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『 御蒸菓子図 』
= 浅井幽清 編『摂津徴』より =
- 和菓子の見本帳。幕末-明治時代の国学者、浅井幽清の編による「摂津徴」より。
- 編者:浅井幽清(嘉永4年〈1851年〉- ?)。幕末 - 明治時代の国学者。
- 刊行年:江戸後期
- 国立公文書館蔵。
- 第二丁表に「虎屋大和大掾藤原伊織製」との表記が見られる。
- 「虎屋大和大掾藤原伊織
」は、大阪市中央区高麗橋三丁目にあった菓子屋で、創業は元禄15年〈1702年〉。饅頭を売り物とした。その隆盛ぶりは十返舎一九(明和2年〈1765年〉- 天保2年8月7日〈1831年9月12日〉)の『東海道中膝栗毛』に「太兵衛さん、おまい虎屋のまんぢうはどしたぞいの」などと登場し、
また、『摂津名所図会』(寛政10年〈1798年〉)には、「終日百花群がる」と盛況ぶりが描かれ、菓子切手(商品券)を商品と交換しようとする姿なども見られる。
- 江戸末期の随筆『守貞謾稿』の饅頭の項には、『大坂は高麗橋通り三丁目虎屋大和大掾藤原伊織なる者、諸国に名ありてすこぶる巨店なり。饅頭、出島さとう制一つ価五銭なり。虎屋饅頭と称し、大阪も諸所この店ありといえども、虎屋制にあらざれば客に饗しあるひは贈物等には、他制を用ふることを恥ずるなり』とある。
- この「摂津徴」に収められた『御蒸菓子図』とほぼ同じ図版集が国立国会図書館にある。国立国会図書館が所蔵する『御蒸菓子図』
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