人倫訓蒙図彙に見る、『江戸時代の職業・職人』
= 元禄の商人・元禄の細工人・元禄の職人 = |
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「人倫訓蒙図彙・第四巻・商人部」より
『酒屋』
【酒や】
或書に云、酒は天竺の摩訶婆利夫人はじめてこれをつくる。其年癸酉なるがゆへに三水に酉を書也。又云、堯の代に継子をにくむ母の、飯に毒をいれてあたへけるを、其子これをしりて杦の三本有所へすてけるを、雨露のしたゝりにて、わきてよき味となる。これ酒也。夏禹王の臣下これを作る。禹王きこしめして、痛哉末代此味にふけつて人をして迷乱すべし、となげき給へり。聖人の一言神のごとしとかや。京、大坂、奈良、伊丹、鴻池等、名酒品々にあり。酒造る男を杜氏漉酌といふなり。
「人倫訓蒙図彙」は、元禄3年・1690年 に出版された、江戸時代前期・元禄期の生活を図解した風俗事典です。全七巻からなり、公卿から庶人まであらゆる身分の様々な職業を、用いられる器物を上げながら簡単な解説を加えています。著者は分かっていませんが、絵は蒔絵師の源三郎などの筆によるものです。上方で出版され、京都を中心とした当時の風俗や生活を知ることができます。
ここでは、第四巻「商人部」、第五巻「細工人部」、第六巻「職之部」に登場する様々な人々の姿を見てみます。
画像は、元禄3年・1690年 刊・国立国会図書館所蔵によります。
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Last updated : 2024/06/29