人倫訓蒙図彙に見る、『江戸時代の職業・職人』
= 元禄の商人・元禄の細工人・元禄の職人 = |
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「人倫訓蒙図彙・第四巻・商人部」より
『扣納豆・法論味噌』
【扣納豆】
薄ひらたく四角にこしらへ、細菜、とうふを添うる也。ねやすく早業の物、九月末二月中うりニ出る。富小路通四条上ル町。
【法論味噌】
黒豆にて製するよし。町へ売にいづる男、柿染のかたびらを上張にきる事、是法論味噌うりの簡板也。曲物に奇麗なるこもをおほひ、さし荷ない、何方にても、下にすぐにおく事なし。一方を高き所へもたせおき、人にふみこゑさせぬよし。子なき女、此ぼうをこゆれば、かならずくわいにんす、といへり。
「人倫訓蒙図彙」は、元禄3年・1690年 に出版された、江戸時代前期・元禄期の生活を図解した風俗事典です。全七巻からなり、公卿から庶人まであらゆる身分の様々な職業を、用いられる器物を上げながら簡単な解説を加えています。著者は分かっていませんが、絵は蒔絵師の源三郎などの筆によるものです。上方で出版され、京都を中心とした当時の風俗や生活を知ることができます。
ここでは、第四巻「商人部」、第五巻「細工人部」、第六巻「職之部」に登場する様々な人々の姿を見てみます。
画像は、元禄3年・1690年 刊・国立国会図書館所蔵によります。
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Last updated : 2024/06/29