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曹洞宗そうとうしゅう経文きょうもん

宝鏡三昧ほうきょうざんまい

漢字・唱え方など参考:『お経 禅宗』(講談社)

宝鏡三昧ほうきょうざんまい

如是にょぜほう仏祖ぶっそみつす。
なんじいまこれをたり、よろしく保護ほうごすべし。
銀盌ぎんわんゆきり、明月めいげつかくす。
るいしてひとしからず、こんずるときんばところる。
如是之法 仏祖密府
汝今得之 宜能保護
銀盌盛雪 明月蔵鷺
類而不斉 混則知処
意言こころことあらざれば、来機らいきまたおもむく。
どうずれば窠臼かきゅうをなし、たがえ顧佇こちょつ。
背触はいそくともになり、大火聚たいかじゅごとし。
ただ文彩もんさいあらわせば、すなわ染汚ぜんなぞくす。
意不在言 来機亦赴
動成窠臼 差落顧佇
背触共非 如大火聚
但形文彩 即属染汚
夜半やはん正明しょうめい天暁てんぎょう不露ふろ。  
もののためにのりとなる、もちいて諸苦しょくをぬく。
有為ういにあらずといえども、これなきにあらず。
宝鏡ほうきょうにのぞんで、形影ぎょうようあいるがごとし。
夜半正明 天暁不露
為物作則 用抜諸苦
雖非有為 不是無語
如臨宝鏡 形影相覩
なんじこれかれにあらず、かれまさこれなんじ。
嬰児ように五相完具ごそうがんぐするがごとし。
不去不来ふこふらい不起不住ふきふじゅ。 
婆婆和和ばばわわ有句無句うくむく
ついにものず、いまだただしからざるがゆえに。
汝是非渠 渠正是汝
如世嬰児 五相完具
不去不来 不起不住
婆婆和和 有句無句
終不得物 語未正故
重離六爻じゅうりりっこう偏正回互へんしょうえご
たたんでさんとなり、へんきてとなる。
荎草ちそうあじわいのごとく、金剛こんごうちょのごとし。
正中妙挟しょうちゅうみょうきょう敲唱双こうしょうならびあぐ。
重離六爻 偏正回互
畳而成三 変尽為五
如荎艸味 如金剛杵
正中妙挟 敲唱双挙
しゅうつうつうず、挟帯挟路きょうたいきょうろ
錯然しゃくねんなるときんばきつなり、犯忤ぼんごすべからず。
天真てんしんにしてみょうなり、迷悟めいごぞくせず。
因縁時節いんねんじせつ寂然じゃくねんとして照著しょうちょす。
通宗通途 挟帯挟路
錯然則吉 不可犯忤
天真而妙 不属迷悟
因縁時節 寂然昭著
さいには無間むけんり、だいには方所ほうじょぜっす。
毫忽ごうこつたがい律呂りつりょおうぜず。
いま頓漸とんぜんあり、 宗趣しゅうしゅりっするによって、
宗趣しゅうしゅわかる、すなわ規矩きくなり。
宗通しゅつう趣極しゅきわまるも、真常流注しんじょうるちゅう
外寂ほかじゃく内揺うちうごくは、つなげるこまふくせるねずみ、(繋駒伏鼠けくふくそ)。
先聖せんしょうこれをかなしんで、ほう檀度だんどとなる。
顛倒てんどうしたがって、をもってとなす。
細入無間 大絶方所
毫忽之差 不応律呂
今有頓漸 縁立宗趣
宗趣分矣 即是規矩
宗通趣極 真常流注
外寂内揺 繋駒伏鼠
先聖悲之 為法檀度
随其顛倒 以緇為素
顛倒想滅てんどうそうめつすれば、肯心こうしんみずかららゆるす。
古轍こてつかなわんとようせば、前古ぜんこかんぜよ。
仏道ぶつどうじょうずるになんなんとして、十劫樹じっこうじゅかんず。
とらかけたるがごとく、うまよめごとし(けつごとしゅうごとし)。
顛倒想滅 肯心自許
要合古轍 請観前古
仏道垂成 十劫観樹
如虎之欠 如馬之馵
下劣げれつあるをもって、宝几珍御ほうきちんぎょ
驚異きょういあるをもって、狸奴白牯りぬびゃくこ
羿げい巧力ぎょうりきをもって、百歩ひゃっぽつ。
箭鋒せんぽうあいう、巧力ぎょうりきなんぞ あずからん。
以有下劣 宝几珍御
以有驚異 狸奴白牯
羿以巧力 射中百歩
箭鋒相値 巧力何預
木人ぼくじんまさにうたい、石女せきじょたってう。
情識じょうしきいたるにあらず、むしろ思慮しりょいれんや。
しんきみし、 ちちじゅんず。
じゅんぜざればこうにあらず、せざればにあらず。
木人方歌 石女起舞
非情識到 寧容思慮
臣奉於君 子順於父
不順不孝 不奉非輔
潜行密用せんこうみつようは、のごとくのごとし。
ただ相続そうぞくするを、主中しゅちゅうしゅづく。
潜行密用 如愚如魯
只能相続 名主中主
宝鏡三昧ほうきょうざんまい
如是にょぜほう仏祖ぶっそみつす。
なんじいまこれをたり、よろしく保護ほうごすべし。
銀盌ぎんわんゆきり、明月めいげつかくす。
るいしてひとしからず、こんずるときんばところる。
如是之法 仏祖密府
汝今得之 宜能保護
銀盌盛雪 明月蔵鷺
類而不斉 混則知処
意言こころことあらざれば、来機らいきまたおもむく。
どうずれば窠臼かきゅうをなし、たがえ顧佇こちょつ。
背触はいそくともになり、大火聚たいかじゅごとし。
ただ文彩もんさいあらわせば、すなわ染汚ぜんなぞくす。
意不在言 来機亦赴
動成窠臼 差落顧佇
背触共非 如大火聚
但形文彩 即属染汚
夜半やはん正明しょうめい天暁てんぎょう不露ふろ。  
もののためにのりとなる、もちいて諸苦しょくをぬく。
有為ういにあらずといえども、これなきにあらず。
宝鏡ほうきょうにのぞんで、形影ぎょうようあいるがごとし。
夜半正明 天暁不露
為物作則 用抜諸苦
雖非有為 不是無語
如臨宝鏡 形影相覩
なんじこれかれにあらず、かれまさこれなんじ。
嬰児ように五相完具ごそうがんぐするがごとし。
不去不来ふこふらい不起不住ふきふじゅ。 
婆婆和和ばばわわ有句無句うくむく
ついにものず、いまだただしからざるがゆえに。
汝是非渠 渠正是汝
如世嬰児 五相完具
不去不来 不起不住
婆婆和和 有句無句
終不得物 語未正故
重離六爻じゅうりりっこう偏正回互へんしょうえご
たたんでさんとなり、へんきてとなる。
荎草ちそうあじわいのごとく、金剛こんごうちょのごとし。
正中妙挟しょうちゅうみょうきょう敲唱双こうしょうならびあぐ。
重離六爻 偏正回互
畳而成三 変尽為五
如荎艸味 如金剛杵
正中妙挟 敲唱双挙
しゅうつうつうず、挟帯挟路きょうたいきょうろ
錯然しゃくねんなるときんばきつなり、犯忤ぼんごすべからず。
天真てんしんにしてみょうなり、迷悟めいごぞくせず。
因縁時節いんねんじせつ寂然じゃくねんとして照著しょうちょす。
通宗通途 挟帯挟路
錯然則吉 不可犯忤
天真而妙 不属迷悟
因縁時節 寂然昭著
さいには無間むけんり、だいには方所ほうじょぜっす。
毫忽ごうこつたがい律呂りつりょおうぜず。
いま頓漸とんぜんあり、 宗趣しゅうしゅりっするによって、
宗趣しゅうしゅわかる、すなわ規矩きくなり。
宗通しゅつう趣極しゅきわまるも、真常流注しんじょうるちゅう
外寂ほかじゃく内揺うちうごくは、つなげるこまふくせるねずみ、(繋駒伏鼠けくふくそ)。
先聖せんしょうこれをかなしんで、ほう檀度だんどとなる。
顛倒てんどうしたがって、をもってとなす。
細入無間 大絶方所
毫忽之差 不応律呂
今有頓漸 縁立宗趣
宗趣分矣 即是規矩
宗通趣極 真常流注
外寂内揺 繋駒伏鼠
先聖悲之 為法檀度
随其顛倒 以緇為素
顛倒想滅てんどうそうめつすれば、肯心こうしんみずかららゆるす。
古轍こてつかなわんとようせば、前古ぜんこかんぜよ。
仏道ぶつどうじょうずるになんなんとして、十劫樹じっこうじゅかんず。
とらかけたるがごとく、うまよめごとし(けつごとしゅうごとし)。
顛倒想滅 肯心自許
要合古轍 請観前古
仏道垂成 十劫観樹
如虎之欠 如馬之馵
下劣げれつあるをもって、宝几珍御ほうきちんぎょ
驚異きょういあるをもって、狸奴白牯りぬびゃくこ
羿げい巧力ぎょうりきをもって、百歩ひゃっぽつ。
箭鋒せんぽうあいう、巧力ぎょうりきなんぞ あずからん。
以有下劣 宝几珍御
以有驚異 狸奴白牯
羿以巧力 射中百歩
箭鋒相値 巧力何預
木人ぼくじんまさにうたい、石女せきじょたってう。
情識じょうしきいたるにあらず、むしろ思慮しりょいれんや。
しんきみし、 ちちじゅんず。
じゅんぜざればこうにあらず、せざればにあらず。
木人方歌 石女起舞
非情識到 寧容思慮
臣奉於君 子順於父
不順不孝 不奉非輔
潜行密用せんこうみつようは、のごとくのごとし。
ただ相続そうぞくするを、主中しゅちゅうしゅづく。
潜行密用 如愚如魯
只能相続 名主中主
漢字・唱え方など参考:『お経 禅宗』(講談社)
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Last updated : 2024/06/27