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『甲冑着用備双六』という、
江戸時代に描かれた双六を使います。
ここでは、その原画を見てみます。
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*一覧での漢字・ひらがは、新字新仮名遣いとしました。
*くずし字や歴史的仮名遣いの読み違いがあるかも知れません。ご指摘ください。
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『甲冑着用備双六 』
褌(ふんどし)
なるほどなるほど こうくびへかければ おちるきづけえなしだ しかしどこかちっときゅうくつなようだ
襯衣(はだぎ)
あせじばんがもってこいだ ゆきがあんまりみじっけえが これでいいかしら これでよしよし
衣帯(おび)
これもやっぱりもめんにかぎる しめあんばいが しごく みょうみょう
小袴(こばかま)
あんまりかたくしめては せつねえせつねえ はかまをはいたで すこしまがよくなった これでは ちっといくさじみてきた
足袋(たび)
かわたびはいいが 足がほてってこまります もめんのさしたびがよさそうでござります しかし くつながは できあいには あるめえねェ
脚半(きゃはん)
きゃはんは すねあてのやいどにはくのだ これもゆるいほうがあんばいよしだ かたいとあしがいたみいります
草鞋(わらんじ)
わらじは みょうがあさがいいと おしえにまかせてはくものの やっぱりわらがごく上々 そめおくひもにすれば よしよし
腨当(すねあて)
むすびめは しっかりと しめようは ゆるくするがいい コレサあんまりゆるすぎては いかぬいかぬ
佩楯(はいだて)
はいたてとは しりのおもいやつには できねえことだ へんじしてもすぐには たてねえやつサ
决拾(ゆがけ)
ゆがけは いずれたてわくこざくら ちとまつかわににていやす しかしほうそうならゆかけは 上々
臂罩(こて)
こてこてとは たんとあること こては さくわんのどうぐ これは からだへこてえるぜェ
脇曳(わきびき)
れんしゃくでせおうたようだ おもしろくもねえしゃれだ
胴丸(どうまる)
きなれないとむずかしいものだ いそぎのときには どうまるものか
表帯(うわおび)
うわおびをしめてようようかたまった これからまだまだいくいろもある いそぐときには まにあわねえ
肩罩(そで)
そでじころをつけねえうちは ぞうびょうじみてきがきかねえ これでよしよし
帯両刀(りょうとうをたいす)
これでしっかりきまりました なるほど たいとう きまりがいいいい
喉輪(のどわ)
のどわは よだれかけとまぎらわしいが やくめのうちならしかたがねえ かけろかけろ
纒顱巻(はちまきをまとう)
はちまきをあんまりかたくすると かえってずつうはちまちた
蒙頬當(ほうあてをかぶる)
しゃんとまっすぐにかぶらないと ほうあてちがいだ
戴頭盔(かぶとをいただく)
かってかぶとのおをしめろだが まずまえいわいに一つしめましょう しゃんしゃんしゃん おめでとうござります
背旗(さしもの)
さしもの たけきもののふが ト しゃれたらどうだろう
挿鎗挟(やりばさみをさす)
やりやり ごくろう といわれそうだ
楯板(たてのいた)
のぞきは四文だ おすなおすな
竹束(たけたば)
七月六日にうれのこったようだ チトきまりがわりい
銕炮(てっぽう)
てっぽうは このすごろくとおなしこと きっとあたると人のいうらん なんと いいうただろう
一番鎗(いちばんやり)
ちかごろ一ばんやりも せんだいばでつかいますから おおきにやすっぼくなりやした
母衣(ほろ)
ほろをふくらがそうとおもって かぜにむかい一生けんめいかけだしたら つい てきじんをいきすぎました めんぼくないめんぼくない しなびました
一番乗(いちばんのり)
うじ川のせんじん ささきの四郎たかつなとなのりたくなるやつさ ついおのれのなをわすれてしまった なんとかいったっけ
熊手(くまで)
よくばっているようだが かきこむには いいどうぐだ
長刀(なぎなた)
あぶねえぞあぶねえぞ よるなよるな さわるといれるぞ ありゃありゃありゃ
首帳(くびちょう)
まこと ひまでこまります めでたいめでたい ちをぬらずしていくさは かちかち じきまくがしまったわェ
軍師(ぐんし)
こうしている形は うらないしゃのようだが これでもこんどは たれが上る このつぎはたれが上りということは そらんじておりますわ
革鎧(かわぐそく)
かわぐそくは きがきかねえようだが きこなした形がいいから かるいはかるいは かろきみにこそたのみはあれと わかにもありやす
大鎧(おおよろい)
大よろいとは チトおもいつきがわりい ヤレヤレおもいおもい
驛路鈴(えきろのすず)
たかまがはらに かみ とどまります というようだ
軍配(ぐんばい)
にぃし つるかめつるかめ ひがし 宝来山宝来山 ヨ のこったのこったのこった
旄配(ざいはい)
かかれかかれ ありやァありやァありやァと いえいえ
注:『ざいはい』について
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- 『
甲冑着用備双六 』歌川芳員 安政5年・1858年
- 振出し(ふりだし)
- 褌(ふんどし)「なるほど/\こうくびへかけれはおちるきづけへなしだ しかしどこかちつときうくつなやうだ」
- 襯衣(したぎ)「あせぢばんがもつてこいだ ゆきがあんまりみぢッけへがこれでいひかしら これでよし/\」
- 衣帯(おび)「これもやつぱりもめんにかぎる 〆あんばいがしごく めう/\」
- 小袴(こばかま)「あんまりかたく〆てはせつねへ/\ はかまをはいたですこしまがよくなつた これではちつといくさじみてきた」
- 足袋(たび)「かはたびはいゝが足がほてつてこまります もめんのさしたびがよさそうでござります しかし くつながはできあひにはあるめへねェ」
- 脚半(きやはん)「きやはんはすねあてのやいどにはくのだ これもゆるいほうがあんばいよしだ かたいとあしがいたみいります」
- 草鞋(わらんじ)「わらじはめうがあさがいゝとおしへにまかせてはくものゝやつぱりわらがごく上々 そめをくひもにすれはよし/\」
- 腨当(すねあて)「むすひめはしつかりと しめやうはゆるくするがいひ コレサあんまりゆるすぎてはいかぬ/\」
- 佩楯(はいだて)「はいたてとはしりのおもいやつにはできねへことだ へんじしてもすぐにはたてねへやつサ」
- 决拾(ゆがけ)「ゆがけはいづれたてわくこざくら ちとまつかはににていやす しかしほうさうならゆかけは上々」
- 臂罩(こて)「こて/\とはたんとあること こてはさくわんのだうぐ これはからだへこてへるぜェ」
- 脇曳(わきびき)「れんしやくでせおふたやうだ おもしろくもねへしやれだ」
- 胴丸(どうまる)「きなれないとむづかしいものだ いそぎのときにはどうまるものか」
- 表帯(うはおび)「うはおびをしめてやう/\かたまつた これからまだ/\いくいろもある いそぐときにはまにあはねへ」
- 肩罩(そで)「そでじころをつけねへうちはぞうべうじみてきがきかねへ これでよし/\」
- 帯兩刀(りやうたうをたいす)「これでしつかりきまりました なるほどたいとうきまりがいゝ/\」
- 喉輪(のどわ)「のどはゝよだれかけとまぎらはしいが やくめのうちならしかたがねへ かけろ/\」
- 纒顱巻(はちまきをまとふ)「はちまきをあんまりかたくするとかへつてづつうはちまちた」
- 蒙頬當(ほうあてをかぶる)「しやんとまつすぐにかぶらないと ほうあてちがひだ」
- 戴頭盔(かぶとをいたゞく)「かつてかぶとのをゝしめろだが まづまへいわいに一ツしめませう しやん/\/\ おめてたうござります」
- 背旗(さしもの)「さしものたけきものゝふがトしやれたらどうたろう」
- 挿鎗挟(やりばさみをさす)「やり/\ごくろうトいはれそうだ」
- 楯板(たてのいた)「のぞきは四文だ おすな/\」
- 竹束(たけたば)「七月六日にうれのこつたやうだ チトきまりがわりい」
- 銕炮(てつばう)「てつはうはこのすごろくとおなしこと きつとあたると人のいふらん なんといゝうただろう」
- 一番鎗(いちばんやり)「ちかごろ一ばんやりもせんだいばでつかいますから おほきにやすッぼくなりやした」
- 母衣(ほろ)「ほろをふくらがそうとおもつて かぜにむかひ一生けんめいかけだしたら ついてきぢんをいきすぎました めんぼくない/\ しなびました」
- 狼煙(のろし)
- 一番乗(いちばんのり)「うぢ川のせんぢん さゝきの四郎たかつなとなのりたくなるやつさ ついおのれのなをわすれてしまつた なんとかいつたつけ」
- 弓箭(ゆみや)
- 熊手(くまで)「よくばつてゐるやうだが かきこむにはいゝだうぐだ」
- 一騎(いつき)
- 長刀(なぎなた)「あぶねへぞ/\よるな/\さわるといれるぞ ありや/\/\」
- 首帳(くびちやう)「まことひまでこまります めでたい/\ちをぬらずしていくさはかち/\ぢきまくがしまつたはェ」
- 軍師(ぐんし)「こうしてゐる形はうらないしやのやうだが これでもこんどはたれが上ルこのつぎはたれが上リといふことはそらんじておりますは」
- 革鎧(かはぐそく)「かはぐそくはきがきかねヘやうだが きこなした形がいゝからかるいは/\かろきみにこそたのみはあれと わかにもありやす」
- 大鎧(おほよろゐ)「大よろゐとは チトおもひつきがわりい ヤレ/\おもい/\」
- 驛路鈴(えきろのすゞ)「たかまがはらにかみとゞまりますトいふやうだ」
- 軍配(ぐんばい)「にぃしつるかめ/\ひがし宝来山/\ ヨ のこつた/\/\」
- 陣羽織(ぢんばおり)
- 旄配(ざいはい)「かゝれ/\ありやァ/\/\ト いへ/\」
- 上リ 勝戦歸陣(かちいくさきぢん)
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