童謡かるた |

「童謡かるた」
野口雨情・作(自作自筆) 岡本帰一・画
野口雨情・作(自作自筆) 岡本帰一・画
- この「童謡かるた」の初版は、昭和2年・1927年1月。
- 「いろはガルタ」の一種です。
野口 雨情(のぐち うじょう)
![]() 野口 雨情 (Wikipedia) |
岡本 帰一(おかもと きいち)
![]() 岡本 帰一 (Wikipedia) |
* カルタの読み方を現代仮名遣いで示しました。歴史的仮名遣いとの違いもご覧ください。
* 変体仮名が使われている取り札に注釈を加えました。「お・於」と「く・久」について示しましたが、他にも変体仮名ではないかと思われる文字があります。
い
いしの地蔵さん 子供がおすき
いしのじぞうさん こどもがおすき

ろ
ろばのお耳は とんがりお耳
ろばのおみみは とんがりおみみ

は
はたは日の丸 日本の国旗
はたはひのまる にほんのこっき

に
にしはゆふやけ もう日はくれる
にしはゆうやけ もうひはくれる

ほ
ほしはお空で ねずの番してる
ほしはおそらで ねずのばんしてる

へ
へんろ巡禮は 四国へわたる
へんろじゅんれいは しこくへわたる

と
とんびとまって おひるねしてる
とんびとまって おひるねしてる

ち
チルチルミチルは 青い鳥
ちるちるみちるは あおいとり

り
りん/\なるのは 銀の鈴
りんりんなるのは ぎんのすず

ぬ
ぬまでなくのは 蛙の子
ぬまでなくのは かわずのこ

る
るすのおうちは 雨戸がぴしゃり
るすのおうちは あまどがぴしゃり

を
をのへの松に 鶴が来てとまる
おのえのまつに つるがきてとまる

わ
わきみをする子は よくころぶ
わきみをするこは よくころぶ

か
かこうもりとんで来な 蚊柱たった
こうもりとんできな かばしらたった

よ
よなきする子は 梟の子
よなきするこは ふくろうのこ

た
たけやぶ小やぶ すゞめのおやと
たけやぶこやぶ すずめのおやど

れ
れんげの花笠 かっぱの行列
れんげのはながさ かっぱのぎょうれつ

そ
そらにそり橋 虹の橋かけた
そらにそりばし にじのはしかけた

つ
つちでこさへた おもちゃの子鳩
つちでこさえた おもちゃのこばと

ね
ねずみの引っこし お蔵へチュウ
ねずみのひっこし おくらへちゅう

な
なく子はかへれ 雀とかへれ
なくこはかえれ すずめとかえれ

ら
らいねんつばめよ またおいで
らいねんつばめよ またおいで

む
むじな化けたら お月さんに化けた
むじなばけたら おつきさんにばけた

う
うさぎがお餅を つきにくる
うさぎがおもちを つきにくる

ゐ
ゐどのつるべに 小雪がたまる
いどのつるべに こゆきがたまる

の
のの鳥小鳥 風吹きゃさむい
ののとりことり かぜふきゃさむい

お
おや牛仔牛 つのふってあるく
おやうしこうし つのふってあるく*注:取り札の「お」の字は、「於」を字母とした変体仮名です。

く
くもにかくれた 雨ふりお月
くもにかくれた あめふりおつき*注:取り札の「く」の字は、「久」を字母とした変体仮名です。

や
やまでカッコ/\ カッコ鳥啼いた
やまでかっこかっこ かっこどりないた

ま
まつばつないて たすきにかけた
まつばつないで たすきにかけた

け
けん/\子雉 山が火事でやけた
けんけんこきじ やまがかじでやけた

ふ
ふじの白雪 お日和つゞき
ふじのしらゆき おひよりつづき

こ
このはのお使ひ 風にふかれてエッサッサ
このはのおつかい
かぜにふかれてえっさっさ

え
えびす三郎なら 鯛釣ってみせな
えびすさぶろうなら たいつってみせな

て
てんぐ鼻高 かくれ笠かぶれ
てんぐはなだか かくれがさかぶれ

あ
あをいお星さん ゆふべのおほし
あおいおほしさん ゆうべのおほし

さ
さいて美事な 吉野の桜
さいてみごとな よしののさくら

き
きりがかゝって お山が見えぬ
きりがかかって おやまがみえぬ

ゆ
ゆきのふる夜は 雪をんなあるく
ゆきのふるよは ゆきおんなあるく

め
めだかこっち見な 赤い花咲いた
めだかこっちみな あかいはなさいた

み
みづがにごった みづすましすませ
みずがにごった みずすましすませ

し
しの田のもりの こん/\狐
しのだのもりの こんこんぎつね

ゑ
ゑぼしかぶって 三番叟がをどる
えぼしかぶって さんばんそうがおどる

ひ
ひばりはどこに お空の海に
ひばりはどこに おそらのうみに

も
もんの扉に とんぼがとまる
もんのとびらに とんぼがとまる

せ
せんば烏は さわいてあそぶ
せんばがらすは さわいであそぶ

す
すなは渚に ほたるは草に
すなはなぎさに ほたるはくさに
