『新板以呂波譬飛廻双六』 |
『新板以呂波譬飛廻双六』という双六です。
「いろは歌」の形になっています。
「一寸先は闇…」で始まる、いわゆる「京いろは」です。
「いろは歌」の形になっています。
「一寸先は闇…」で始まる、いわゆる「京いろは」です。
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* 双六の原画から、「い・ろ・は・に…」のそれぞれの絵を抜き出し48枚を一覧にしました。
* 漢字交じりの表記と、現代仮名遣いでの読み方を付加しました。
い
一寸先闇の夜
いっすんさきやみのよ
ふりはじめ(振り始め)〔上〕
ろ
論語読み論語知らず
ろんごよみろんごしらず
は
針の穴から天のぞく
はりのあなからてんのぞく
に
二階から目薬
にかいからめぐすり
ほ
仏の顔も三度
ほとけのかおもさんど
へ
下手の長談義
へたのながだんぎ
と
豆腐に鎹
とうふにかすがい
ち
地獄の沙汰も金次第
じごくのさたもかねしだい
り
綸言汗の如し
りんげんあせのごとし
ぬ
糠に釘
ぬかにくぎ
る
類を以て集まる
るいをもってあつまる
を
鬼も十八
を(お)にもじゅうはち
わ
笑う門には福来る
わらうかどにはふくきたる
か
蛙の面に水
かえるのつらにみず*「蛙」は「かいる」と書かれている。
よ
夜目遠目笠のうち
よめとおめかさのうち
た
立て板に水
たていたにみず
れ
連木で腹を切る
れんぎではらをきる
そ
袖の振り合わせも他生の縁
そでのふりあわせもたしょうのえん
つ
月夜に釜を抜く
つきよにかまをぬく
ね
- 猫に小判
ねこにこばん
な
済す時の閻魔顔
なすときのえんまがお
ら
来年の事言えば鬼が笑う
らいねんのこといえばおにがわらう
む
馬の耳に風
むまのみみにかぜ*編集注:ここでの「馬」は「むま」と読む。「むま」は「馬」のこと。『平安以降、「むま」と表記した例が多い(小学館・日本国語大辞典)』
う
氏よりは育ち
うじよりはそだち
上がり〔上〕
ゐ
鰯の頭も信心から
いわしのかしらもしんじんから
ふりはじめ(振り始め)〔下〕
の
鑿と言わば槌
のみといわばつち
お
負うた子に教えられて浅瀬を渡る
おうたこにおしえられてあさせをわたる
く
臭い物に蝿がたかる
くさいものにはえがたかる*「蝿」は「はい」と書かれている。
や
闇に鉄砲
やみにてっぽう
ま
播かぬ種は生えぬ
まかぬたねははえぬ
け
下駄と焼味噌
げたとやきみそ
ふ
武士は食わねど高楊枝
ぶしはくわねどたかようじ
こ
これに懲りよ道斎坊
これにこりよどうさいぼう
え
縁と月日
えんとつきひ
て
寺から里へ
てらからさとへ
あ
足下から鳥が立つ
あしもとからとりがたつ
さ
竿の先に鈴
さおのさきにすず
き
鬼神に横道なし
きじんにおうどうなし
ゆ
幽霊の浜風
ゆうれいのはまかぜ
め
(intentionally left blank)
み
身は身で通る
みはみでとおる
し
吝ん坊の柿の核
しわんぼうのかきのさね
ゑ
縁の下の舞
えんのしたのまい
ひ
瓢箪から駒
ひょうたんからこま
も
餅は餅屋
もちはもちや
せ
聖は道によって賢し
せいはみちによってかしこし
す
雀百まで踊り忘れぬ
すずめひゃくまでおどりわすれぬ
京
京に田舎あり
きょうにいなかあり
上がり〔下〕