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勤倹力行
きんけんりっこう
作家
作品

島崎藤村

【夜明け前 第二部上】

また、あのほそみを愛する。彼は養子らしいつつしみ深さから、自分の周囲にある人たちのことばかりでなく、みずから志士と許してこの街道を往来する同時代の人たちのあの度はずれた興奮を考えて見ることもある。驚かずにはいられなかった。伊那いなの谷あたりを中心にして民間に起こって来ている実行教(富士講)の信徒が、この際、何か特殊な勤倹力行と困苦に えることをもって天地の恩に報いねばならないということを言い出し、一家全員こぞって種々さまざまな難行事を選び、ちいさな子供にまで、早起き、はいはい、掃除そうじ、母三拝、その他飴菓子あめがしを買わぬなどの難行事を与えているようなあの異常な信心ぶりを考えて見ることもある。これにも驚かずにはいられなかった。

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直木三十五

【大阪を歩く】

 所謂、檀那様、お家はん、であって、番頭が一切をやっていて、薄暗い所に、一日、徒然つれづれなのが、町人である。そして、これは、江戸の町人とも共通していて、ちがうのは言葉だけ――いいや、本当の、上等の、江戸っ子は、決して、べらんめえではない。しとやかな言葉である。
 所が、悪貨は、良貨を駆逐すの原則通り、檀那はんは、だんだん伊勢の丁稚上りに圧倒され、丁稚は、ひたすらに勤倹力行して成功し、とうとう、その風が大阪中へ拡がって、こすいとか、 厚釜あつかましいとか、野暮とか、しみたれとか、いろいろの悪評を蒙るようになったが、これ、田舎者のせいだ、断じて、大阪人は、そうでは無いのである。

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  • このサイトの制作時点では、三省堂の『新明解 四字熟語辞典』が、前版の5,600語を凌ぐ6,500語を収録し、出版社によれば『類書中最大。よく使われる四字熟語は区別して掲示。簡潔な「意味」、詳しい「補説」「故事」で、意味と用法を明解に解説。豊富に収録した著名作家の「用例」で、生きた使い方を体感。「類義語」「対義語」を多数掲示して、広がりと奥行きを実感』などとしています。

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Last updated : 2022/11/23