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九夏三伏
きゅうかさんぷく
作家
作品

幸田露伴

【名工出世譚】

 時は明治四年、処は日本の中央、出船入船賑やかな大阪は高津のほとりに、釜貞と云へば土地で唯一軒の鉄瓶の仕上師として知られた家であつた。主人は京都の浄雪の門から出た昔気質の職人肌、頑固の看板と人から笑はれてゐた丁髷ちよんまげを切りもやらぬ心掛が自然そのわざの上にあらはれて、豪放無類の作りが名を得て、関東関西の取引の元締たる久宝寺町の井筒屋、浪花橋の釘吉くぎよし松喜まつき、金弥などと云ふ名高い問屋筋の信用も厚く、註文引きも切らずと云つた状態であつた。九夏三伏の暑熱にも げず土佐炭 あか/\と起して、今年十六の伜の長次と職人一人を相手として他念なく働いたおかげで、生計も先づゆたかに折は魚屋の御用聞きなどを呼入れて、世話女房の酌で一杯やるといつた無事な日常くらし、世人も羨む位であつた。

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Last updated : 2022/11/23