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阿鼻地獄 あびじごく
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作家
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作品
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太宰治 |
【人間失格】
つまり、わからないのです。隣人の苦しみの性質、程度が、まるで見当つかないのです。プラクテカルな苦しみ、ただ、めしを食えたらそれで解決できる苦しみ、しかし、それこそ最も強い痛苦で、自分の例の十個の禍いなど、吹っ飛んでしまう程の、 |
坂口安吾 |
【教祖の文学 ――小林秀雄論――】
花鳥風月を友とし、骨董をなでまはして充ち足りる人には、人間のあはれあはれこの世はよしやさもあらばあれ来む世もかくや苦しかるべき(西行) 花みればそのいはれとはなけれども心のうちぞ苦しかりける(西行) 風になびく富士の煙の空にきえて行方も知らぬ我が思ひかな(西行) ほのほのみ虚空にみてる 阿鼻地獄行方もなしといふもはかなし(実朝) 吹く風の涼しくもあるかおのづから山の蝉鳴きて秋は来にけり(実朝) 秀歌である。たしかに人間孤独の相を見つめつゞけて生きた人の作品に相違なく、又、純潔な魂の見た風景であつたに相違ない。 |
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