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阿鼻叫喚
あびきょうかん
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作家
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作品
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芥川龍之介 |
【邪宗門】
たとい |
坂口安吾 |
【安吾巷談 熱海復興】
宇佐美で身動きできなくなったが、終電車の一つ前の電車にのって伊東へ戻った。満員スシ詰め、死ものぐるいに押しこまれて来ノ宮へ吐きだされた幾つかの電車のヤジウマの大半が終電車に殺到すると見てとったからで、事実、私たちの電車は、満員ではあったが、ギュウ/\詰めではなかった。さすればヤジウマの大半が終電事につめかけたわけで、罹災者の乗りこむ者も多いから、終電車の 阿鼻叫喚が思いやられた次第であった。 |
太宰治 |
【人間失格】
いまは自分には、幸福も不幸もありません。ただ、一さいは過ぎて行きます。 自分がいままで 阿鼻叫喚で生きて来た所謂「人間」の世界に於いて、たった一つ、真理らしく思われたのは、それだけでした。 ただ、一さいは過ぎて行きます。 自分はことし、二十七になります。白髪がめっきりふえたので、たいていの人から、四十以上に見られます。 |
太宰治 |
【二十世紀旗手 ――(生れて、すみません。)】
青い浴衣に赤い絞り染めの |
正岡子規 |
【墨汁一滴】
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泉鏡花 |
【星女郎】
ああ、(ここは地獄ですもの。) |
岡本綺堂 |
【半七捕物帳 熊の死骸】
こうした怖ろしい |
中里介山 |
【大菩薩峠 お銀様の巻】
百蔵一人がエライわけではないけれど、百蔵一人のために大混乱を引起して、その大混乱が |
林不忘 |
【丹下左膳 こけ猿の巻】
見ると。 |
国枝史郎 |
【剣侠】
白刃! 閃き! 悲鳴! 怒声! 仆れる音! 逃げつ追いつ、追いつ逃げつする姿!混乱混戦の場となったが、この時 |
海野十三 |
【空襲葬送曲】
大地が裂けるような物音が、あちらでも、こちらでもした。それは、ひっきりなしに、米軍が投げおとす爆弾の、「キャーッ」 「こ、こ、こ、殺して 「あーれーッ」 と、此の世の声とは思えぬ恐ろしい悲鳴が聞えた。 |
桐生悠々 |
【関東防空大演習を嗤う】
如何に冷静なれ、沈着なれと言い聞かせても、また平生如何に訓練されていても、まさかの時には、恐怖の本能は如何ともすること能わず、逃げ惑う市民の狼狽目に見るが如く、投下された爆弾が火災を起す以外に、各所に火を失し、そこに
阿鼻叫喚の一大修羅場を演じ、関東地方大震災当時と同様の惨状を呈するだろうとも、想像されるからである。
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野上豊一郎 |
【ヴェルダン】
そこから道を隔てて向側の窪地は、ラヴァン・ド・ラ・モール(死の谷)と名づけられ、今は灌木が深深と茂ってるけれども、その当時は死屍累々の恐ろしい光景を呈した所だという。私は道ばたに咲き出た松虫草の花やひるがおの花に明るい陽光の降り濺いでる静寂の中に彳んで、
阿鼻叫喚の修羅の光景を実感して見ようとしたけれども、あまりにも平和な今の環境は全くそれを不可能にした。
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