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曖昧模糊
あいまいもこ
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作家
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作品
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尾崎放哉 |
【海】
勿論、其の変形、変色の底に流れて居る光りといふものを見逃がす事も出来ません。之は誰しも承知して居る事でありますが、海の近くで無いとこいつが絶対に見られない事であります。私は、海の慈愛と同時に此の雲と云ふ、曖昧模糊たるものに憧憬れて、三年の間、瓢々乎として歩いて居たといふわけであります。
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坂口安吾 |
【雨宮紅庵】
かうまで整然たる筋を具へた心のカラクリではないにしても、もつと曖昧模糊たる |
豊島与志雄 |
【楊先生】
楊先生のこの理論は、私には分ったような分らないような、まあ曖昧模糊たるものであった。だが実際は、楊先生も、なにか曖昧模糊たる夢想を楽しんでいたに違いない。暫くすると、彼はぽつりと言いだした。「この焼け跡を眺めながら、私は故郷のことをへんになつかしく想い起しますよ。」 |
甲賀三郎 |
【支倉事件】
で、筆者は結論として支倉は当時電車があったかなかったか、記憶が曖昧模糊としていたのではないかと思う。支倉は獄中で沈吟して、どうも当時電車はなかったらしいと思ううちに、だんだんない方に自信が出て来て、しめたと膝を打ったに違いない。何故ならこの矛盾から神楽坂署に於ける自白を覆す事が出来るからだ。
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小栗虫太郎 |
【潜航艇「鷹の城」】
しかしウルリーケは、法水の謝辞を快く容れて自室へ去ったが、そうして、悪鬼の名が、瞬間フォン・エッセンからシュテッヘに変ると同時に、次に目されている二人目の犠牲者の名も、いつしか曖昧模糊たるものになってしまった。
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