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安心立命
あんしんりつめい あんじんりゅうみょう
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作家
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作品
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坂口安吾 |
【青春論】
元来自分は非常に剣術がヘタで、又、生来臆病者で、いつ白刃の下をくぐるようなことが起って命を落すかと思うと夜も心配で眠れなかった。とはいえ、剣の才能がなくて、剣の力で安心立命をはかるというわけにも行かないので、結局、いつ殺されてもいいという覚悟が出来れば救われるのだということを確信するに至った。
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菊池寛 |
【船医の立場】
「なんという英雄的な、しかも哲学的な |
泉鏡花 |
【春昼】
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太宰治 |
【創作余談】
ほんとうは、マルクス、エンゲルス両先生を、と言いたいところでもあろうが、いやいや、レニン先生を、と言いたいところでもあろうが、この作者、元来、言行一致ということに奇妙なほどこだわっている男で、いやいや、そう言ってもいけない、この作者、元来、非惨を愛する趣味家であって、安心立命の境地を目して、すべて崩壊の前提となし、ああ、あとの言葉は、諸兄のうち、心ある者、つづけ給え。
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萩原朔太郎 |
【病床生活からの一発見】
この病気の経験から、私は「無為自然」といふ哲学の意味を知つた。私はエピクロスを知り、老子を知り、そして尚且つストイツクの本来の意味さへ解つた。すべて此等の宗教(?)は、人生に安心立命の道を教へる。そしてこの安心立命に至る手段は、要するに欲望を捨て、義務感を去り、生活に対する一切の責任感をあきらめてしまふことにあるのだ。既に一切をあきらめる。故に焦燥もなく、煩悶もなく、義務感もなく、真に無為不善で居りながら、しかもまたその無為によつて退屈に悩まされることもない。即ち所謂「悠々自適」の境に達し、安心立命して暮すことができるのだ。
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宮本百合子 |
【鴎外・芥川・菊池の歴史小説】
「高瀬舟」の書かれたそれらの動機を今日に見る面白さは、「佐橋甚五郎」あたり迄の作品では、武家気質そのものが個人の主観の内容をも表現の形式をもなしているままに歴史を描いて来た作者が、「高瀬舟」では通念の代弁者である小役人庄兵衛に対して、全く個人の主観に立って安心立命をも得ており、弟殺しとして罪に問われたことも自分には十分わかっている真の動機からその心を腐らせるものとはなっていない不幸な喜助の個人の必然としての主観の世界を正面から扱っている点である。
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倉田百三 |
【女性の諸問題】
信仰の中心はそういう様式上の問題などにあるのではなく、安心立命の問題にあるのだ。自分のうけているこの一個のいのちがこの宇宙とひとつに帰して、もはや生きるもよし、死ぬるもよしという心境に落ち着くところにあるのだ。それは人間にとって、女にとっても男にとっても第一義の問題である。
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辻潤 |
【変なあたま ――最近の心境を語る――】
自分も幾度か「歎異抄」という書をくりかえして読んで、親鸞の説に傾倒しているのだが、いかんせん未だに親鸞のような絶大な信仰を獲得することが出来ないから、自分ではなさけないことだと考えているばかりで、どうかしてそのような「安心立命」を得たいものだとひそかに念じてはいるのである。
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山路愛山 |
【信仰個条なかるべからず】
横井時雄氏 |
長谷川時雨 |
【樋口一葉】
貴女はあらゆる望みを胸中よりと言った。彼女は表面 「安心立命ということは出来そうもありません。 |
寺田寅彦 |
【徒然草の鑑賞】
色を説いた著者はまた第二百十七段で蓄財者の心理を記述しこれに対する短評を試みている。引用された大福長者の言葉は現代の百万長者でもおそらく云うことであろうし、金持になりたい人々の参考すべき「何とか |
国木田独歩 |
【牛肉と馬鈴薯】
「宇宙は不思議だとか、人生は不思議だとか。天地創生の本源は何だとか、やかましい議論があります。科学と哲学と宗教とはこれを研究し闡明し、そして安心立命の地をその上に置こうと悶いている、僕も大哲学者になりたい、ダルウィン跣足というほどの大科学者になりたい。
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岡本かの子 |
【食魔】
しかし今更、宗教などという |
萩原朔太郎 |
【詩の原理】
或る多くの人々は、立身出世のために学問をし、他の或る篤志な人々は、社会民衆の利福のために、学術を役立てようと思って学問する。 |
森鴎外 |
【青年】
大村は手に持っていた紙巻の消えたのを、火鉢の灰に挿して語り出した。「そうだね。そんなら無遠慮に大風呂敷を広げるよ」大村は白い歯を |
国枝史郎 |
【剣侠】
そうしっかり決心している彼女は、 |
トルストイ レオ |
【パアテル・セルギウス VATER SERGIUS】
そこでなんでもセルギウスの言ふことを |
谷譲次 |
【踊る地平線 虹を渡る日】
空の旅人を満載した二台の大きな車が、日光・無風・暑熱の場末をクロイドンへ――。車中、じぶんへの私語。 『どうだい、胸騒ぎはやまったかい。』 安心立命! 安心立命! あん・しん・りつ・めい! |
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