ご利用について
参考書
四字熟語  を     表示  件
このサイトに登録されている四字熟語を検索します。平仮名での検索や一文字からの検索、絞り込み検索などもできます。
阿諛追従
あゆついしょう
  1. 相手の機嫌をとり、気に入られようとしてへつらうこと
作家
作品

太宰治

【如是我聞】

 読むものをして傷つけまいとする奉仕である。けれども、傷つけられて喜ぶ変態者も多いようだからかなわぬ。あの座談会の速記録が志賀直哉という人の言葉そのままでないにしても、もしそれに似たようなことを言ったとしたなら、それはあの老人の自己破産である。いい気なものだね。うぬぼれ鏡というものが、おまえの家にもあるようだね。「落ち」を避けて、しかし、その暗示と興奮で書いて来たのはおまえじゃないか。
 なお、その老人に茶坊主の如く 阿諛追従あゆついしょうして、まったく左様でゴゼエマス、大衆小説みたいですね、と言っている卑しくせた俗物作家、これは論外。

青空文庫で読む  

織田作之助

【猿飛佐助】

 そして老人は、佐助の姓が鷲塚だと聴くと、
「日の下にあって、最も気を負える鷲を姓にいただくとは、近頃たのもし」
 と、見え透いた世辞を使ったあと、佐助との間に、次のような問答を行った。
「汝、朝ニ猿ト遊ブト言フ。ソノ所以ハ」
「サレバ、友ヲ選ベバ悪人、交レバ阿諛追従ノ徒ニ若クハナシトハ、下界人間共ノ以テ金言ト成ス所ナリ。サルヲ、最悪ノ猿ト雖モ、最善ノ人間ヨリ悪ヲ行フ所 スクナク、マタ猿ハ阿諛ヲ知ラヌナリ。猿ニ似テ非ナル猿面冠者ハオノガ立身出世ノタメニハ、主人ヨリ猿々ト呼ビ捨テラレルモ、ヘイヘイト追従笑ヒナドウカベタルハ、即チ羞恥ヲ知ラザル者ト言フガ如シ。サルヲ、猿ノ赤キ雙頬ハ羞恥ノ花火ヲ揚ゲシ故ナリ。サレバ朝ニ猿ヲ友トセリ」

青空文庫で読む  

ディケンズ チャールズ

佐々木直次郎訳

【二都物語 上巻】

 モンセーニュールは彼の四人の侍者の重荷を卸してやって彼のチョコレートを飲んでしまうと、最も神聖な処の中でも最も神聖な処のドアをさっと開かせて、現れ出でた。すると、何という従順、何という阿諛追従、何という卑屈、何というあさましい屈従! からだと心との平伏については、その方法ではもう少しも天帝に対してすることが残されていないくらいであった。――それが、モンセーニュールの礼拝者たちが天帝を決して煩わさなかった★いろいろな理由の中の一つであったのかもしれない。

青空文庫で読む  

 
  • それぞれの四字熟語の詳しい意味などは、辞典や専門書でお確かめください。
  • このサイトの制作時点では、三省堂の『新明解 四字熟語辞典』が、前版の5,600語を凌ぐ6,500語を収録し、出版社によれば『類書中最大。よく使われる四字熟語は区別して掲示。簡潔な「意味」、詳しい「補説」「故事」で、意味と用法を明解に解説。豊富に収録した著名作家の「用例」で、生きた使い方を体感。「類義語」「対義語」を多数掲示して、広がりと奥行きを実感』などとしています。

おすすめサイト・関連サイト…

Last updated : 2024/06/28