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嫣然一笑
えんぜんいっしょう
にこやかに笑うさま。
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作家
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作品
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二葉亭四迷
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【
浮雲
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お勢は大榎の根方の所で立止まり、翳していた蝙蝠傘をつぼめてズイと一通り四辺を見亘し、嫣然一笑しながら昇の顔を窺き込んで、唐突に、
「先刻の方は余程別嬪でしたネー」
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泉鏡花
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【
義血侠血
】
「おまえさんはよっぽど情なしだよ。自分の抱いた女を忘れるなんということがあるものかね」
「抱いた? 私が?」
「ああ、お前さんに抱かれたのさ」
「どこで?」
「いい所で!」
袖を掩いて白糸は嫣然一笑せり。
馭者は深く思案に暮れたりしが、ようよう傾けし首を正して言えり。
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寺田寅彦
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【
あひると猿
】
この西洋人の車は一方の泥よけがつぶれただけですみ、われわれのバスは横腹が少しへこんでペイントがはがれただけで助かった。肥った赤ら顔の快活そうな老西洋人が一人おり立って、曲がった泥よけをどうにか引き曲げて直した後に、片手を高くさしあげてわれわれをさしまねきながら大声で「ドモスミマシェン」と言って嫣然一笑した。そうして再びエンジンの爆音を立てて威勢よく軽井沢のほうへ走り去ったのであった。
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牧逸馬
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【
戦雲を駆る女怪
】
「あら、ヘンダスン少佐でいらっしゃいますの? あたくし、古いお友達のような気がいたしますわ。どこかでお目にかかったことがございますわねえ少佐。」
甘い抑揚をつけて言った。嫣然一笑、東洋でいう傾国の笑いというやつ。そいつをやりながら、触れなば折れんず風情、招待的、挑発的な姿態を見せる。ところが、少佐の声は、興もなさそうに乾いたものだった。
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- このサイトの制作時点では、三省堂の『新明解 四字熟語辞典』が、前版の5,600語を凌ぐ6,500語を収録し、出版社によれば『類書中最大。よく使われる四字熟語は区別して掲示。簡潔な「意味」、詳しい「補説」「故事」で、意味と用法を明解に解説。豊富に収録した著名作家の「用例」で、生きた使い方を体感。「類義語」「対義語」を多数掲示して、広がりと奥行きを実感』などとしています。
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Last updated : 2024/06/28