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白面書生
はくめんのしょせい
年少で、経験の浅い者のたとえ。[学研 四字熟語辞典]
作家
作品

北村透谷

【 賤事業弁 】

更に一歩を転じて之を考ふるに、事業を以て文学を論ずるの標率となすに於ては、近頃民友社と自由党の争などは如何に判決してよろしかるべきや。星氏は事業家としては堂々たる議長なり、而して民友社は彼を呼んで眇々べう/\たる一代言といへり。民友社は文章を以て出来たる社なり、若し事業を以て云ふ時は、無論星氏に降参せざるを得ざるにあらずや。星氏より見れば民友子は一個の白面書生なり、即ち事業を以て民友子を るの標率とするが故なり。民友子は明治の文豪なり、然れども事業を重んずるの眼より見れば、矢張白面の一書生たるにあらずや。之を以て見ても、文学を論ずるに事業を標率とするの非なるは解かるべきに、余が「事業といへる俗界の神」と言ひたる言葉の意味は、星氏を呼びて「眇々たる一代言」と言ひたる記者こそ、く御存知なるべけれ。

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Last updated : 2024/06/28