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反間苦肉
はんかんくにく |
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作家
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作品
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泉鏡花 |
【婦系図】
不義、毒殺、たとえば父子、夫妻、最親至愛の間においても、その実否(じっぷ)を正すべく、これを口にすべからざる底(てい)の条件をもって、咄嗟(とっさ)に雷(らい)発して、河野家の家庭を襲ったのである。私は掏賊(すり)だ、はじめから敵に対しては、機謀権略、反間苦肉、有(あら)ゆる辣手段(らつしゅだん)を弄して差支えないと信じた。
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中里介山 |
【大菩薩峠 農奴の巻】
「ちょっと想像がつきません、洗ってみれば直ちにわかる身の上を、ことさらに誣(し)いて、彼をこの土地の農民扱いにして、そうして、ちょうさんの罪を着せて晒し者にしたということの処分が、どうも呑込めないのです」と不破の関守氏が、青嵐居士への受け答えと共に新たなる疑問の主題を提供する。 「それは、ある程度まで想像すればできる、またそれを真正面から見ないで、反間苦肉として見れば、政策的に、時にとっての魂胆がわからない限りでもございませんがね……」 と青嵐居士、透(す)かさず相受ける。 |
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