|
■このサイトに登録されている四字熟語を検索します。平仮名での検索や一文字からの検索、絞り込み検索などもできます。
武運長久
ぶうんちょうきゅう |
|
作家
|
作品
|
---|---|
芥川龍之介 |
【忠義】
そう云えば、細川家には、この |
太宰治 |
【花吹雪】
われは隣組常会に於いて決議せられたる事項にそむきし事ただの一度も無之、月々に割り当てられたる債券は率先して購入仕り、また八幡宮に於ける毎月八日の武運長久の祈願には汝等と共に必ず参加申上候わずや、何を以てか我を注意人物となす、名誉毀損なり、そもそも老婆心の忠告とは古来、その心裡の |
徳冨蘆花 |
【小説 不如帰】
せめて新橋までと思えるを、父は制して、くれぐれも自愛し、 |
宮本百合子 |
【播州平野】
雨にうたれながら、母はお守りを貰ったり、祈祷をさせたりした。母ばかりでなく、何十人もの男女がそのあたりを右往左往しているのであった。なかには裸足で髪の上から油紙をかぶりお百度をふんでいる若い女もあった。杉の大木の梢すれすれに寄進された幾本もの祝出征の幟旗が立ち並んでいた。武運長久を願ってのことだが、五月雨に濡れそぼり、染色を流したそれらののぼり旗は暗い木下蔭で、幽霊じみて見えた。
|
豊島与志雄 |
【風俗時評】
然るに、近頃、数多い参拝者の姿態に、何かしら切迫した陰影、云わば必死に取縋ろうとしてるようなものが、目につく。戦地にある人々の武運長久を祈るのは、誰しも同じ思いであろうが、そういうことと違って、一層個人的な一層打算的なものの匂いがする。これは、生活があまりに窮迫してるせいであろうか、心情があまりに衰弱してるせいであろうか。そ
|
海野十三 |
【海野十三敗戦日記】
◯昨夜は敵機来襲はなかったが、暁が来ると、判を押したように午前七時警戒警報となり、敵小型機二十数機の房総半島侵入を報ず。けさは昨日よりやや落着いて、冷水摩擦を始めていたら空襲警報となる。身心をすがすがしくして、神棚を仰いで祈念す。徹郎君を始め、富藤順大尉、武田光雄大尉等の武運長久を祈願す。折から朝は赤飯そっくりの高粱入り飯なり。「これは芽出度いぞ」と思わず声が出る。 |
横光利一 |
【夜の靴 ――木人夜穿靴去、石女暁冠帽帰(指月禅師)】
「これに違犯すれば、どう罰を食うか分らんぞよ。」という。「そうか、そんなら、こうはしてはおれん。」 さっそく参右衛門は立ち上り、竹筒から、 「やアやア、ひどいことになったわい。天子さまの写真だけは、良かろうのう。」 と、鴨居の上の御真影を見上げていて、これだけは脱そうとしなかった。 |
|