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俯仰天地
ふぎょうてんち |
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作家
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作品
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清水紫琴 |
【誰が罪】
それよりも、もつと大きな罪人には、 |
石川啄木 |
【雲は天才である】
此光景を目撃して、ハヽア、然うだ、と自分は早や一切を直覚した。かの正々堂々赤裸々として俯仰天地に恥づるなき我が歌に就いて、今自分に持ち出さんとして居る抗議は、蓋しこれ泥鰻金蔵閣下一人の頭脳から割出したものではない。完たく古山と合議の結果だ。或は古山の方が当の発頭人であるかも知れない。
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長谷川伸 |
【身の上や】
一方では岡本五郎左衛門の一揆鎮撫が功を奏しつつあるとき、帰宿謹慎を命ぜられ、私宅に退いて、自殺の準備をしているところへ、奥田清十郎が来て、俯仰天地に恥ずるところのないものが自殺する所以はなし、自裁を命ぜらるることなからん、よって時機を待ち功をたて罪を償うこそ家臣の途なれと説破した。
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鳥谷部春汀 |
【明治人物月旦(抄)】
△如何に目的が正しくても、手段が正しくなくては憲政を円満に発達せしむることが出来ない。少々は目的が間違つて居ても、之れを達するの手段が正しければ天下の同情を得ることがある。かるがゆゑに、政治家の苦心は、どうしたら手段が正しく見えるだらうと工夫することであつて、所謂る策士といふ奴は、目的は兎も角も手段を正しく見せ掛けるやうに仕組むのが巧みである。河野の今囘の遣り口は、全く之れとは反対であるから、たとひ河野自身では俯仰天地に恥ぢざる積りでも、世間では陰険悖戻の策略を用いたものゝやうに彼れを非難するのである。△河野自から語る所では、奉答文を政治上の意義あるものとするのは、彼れの年来の持論で、彼れは議長の候補者に推された時、『若し当選して議長の椅子に就くことゝなつたら、此の持論を実行して見ようと決心した』さうだ。 |
種田山頭火 |
【其中日記 (八)】
私の生き方[#「私の生き方」に白四角傍点]――(附、郵便貯金の事)
私は私が不生産的であり、隠遁的であること 行動といふことは必ずしも直接的であることに限らないと思ふ、性格的に間接的にしか行動し得ない私は、私自身をして、私の周囲をして、なごやかな存在とし、なぐさめの場所として荘厳し提供する、それが私の生活の意義である、と私は考へる。 私は今日から郵便貯金を始めた、一日十銭を節約するのである(バツトをなでしこに、酒三合を二合にといふ風に)、そしてそれは私の死骸かたづけ代となるのである。 省みて疚しくない生活、俯仰天地人に恥ぢない生活、嘘のない生活、秘密のない生活、――無理のない生活、悔のない生活、――私自身の生活。 |
吉川英治 |
【鳴門秘帖 剣山の巻】
「ここまで登ってくる途中でも、「武士の 「ふウム…… 「だまれ」 かれの声も、勢い、やや激調をおびた。 |
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