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福徳円満
ふくとくえんまん
作家
作品

坂口安吾

【安吾巷談 田園ハレム】

 東京パレスに於ては、アベコベだ。彼らの睨みは全的であるけれども、福徳円満である。持てる者は、どうしても、そうなる。しかも彼の前にヒラヒラ、サササッ、ヒラリ、蝶かの如くに舞い踊るのはイヴニングの美姫である、射的屋の蔭から襲いかかってシャッポを強奪したり、ムンズと組みつく女レスラーのたぐいではない。

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国枝史郎

【大捕物仙人壺】

どうぞ立派に暮らしておくれ。……さて例の宝壺だが、これは吉凶きっきょう両面の壺だ。悪人が持てばたたりがあるが、だが善人が持つ時は、福徳円満を得るそうだ。可愛い可愛いわしの娘よ、どうぞ心を綺麗に持って、よい暮らしをしておくれ。そうして地図を手頼たよりにして、釜無川の中洲へ行き、宝壺を掘り出すがいい」

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中里介山

【大菩薩峠 新月の巻】

「あらおもしろの八景や、まず三井寺の鐘の声、石山寺の秋の月、瀬田唐崎の夕景色、さては花よりおぼろなる、唐崎浜の松をはじめ、およそ八景の名所名所の隅々まで、案内はもとより故事来歴までも、一切心得て候、あわれ福徳円満諸願成就の旦那衆、一杯の般若湯と、五十文の鳥目をたびて給べ候え、御案内を致そうずるにて候」

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  • それぞれの四字熟語の詳しい意味などは、辞典や専門書でお確かめください。
  • このサイトの制作時点では、三省堂の『新明解 四字熟語辞典』が、前版の5,600語を凌ぐ6,500語を収録し、出版社によれば『類書中最大。よく使われる四字熟語は区別して掲示。簡潔な「意味」、詳しい「補説」「故事」で、意味と用法を明解に解説。豊富に収録した著名作家の「用例」で、生きた使い方を体感。「類義語」「対義語」を多数掲示して、広がりと奥行きを実感』などとしています。

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Last updated : 2024/06/28