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焚書坑儒
ふんしょこうじゅ |
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作家
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作品
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芥川龍之介 |
【戯作三昧】
馬琴自身もこう言いながら、崋山といっしょに、くすくす笑い出した。 「しかしこの後五十年か百年たったら、改名主の方はいなくなって、八犬伝だけが残ることになりましょう。」「八犬伝が残るにしろ、残らないにしろ、改名主の方は、存外いつまでもいそうな気がしますよ。」 「そうですかな。私にはそうも思われませんが。」 「いや、改名主はいなくなっても、改名主のような人間は、いつの世にも絶えたことはありません。 「御老人は、このごろ心細いことばかり言われますな。」 「私が心細いのではない。改名主どものはびこる世の中が、心細いのです。」 |
桑原隲藏 |
【秦始皇帝】
〔焚書〕 始皇帝の施政中、尤も後世の不評を招いたのは、いはゆる焚書・坑儒の二點である。世の學者は多く之によつて彼を人道の敵、文教の仇と信じて居る。如何にも焚書・坑儒は、多少亂暴であつたかも知れぬ。しかし之にも幾分の理由がある。一概に始皇帝のみを非難し去る譯にはいかぬ。
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