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不老長寿
ふろうちょうじゅ
作家
作品

太宰治

【惜別】

民衆の信仰の対象は、孔孟でなく、神仙です。不老長寿の迷信です。けれども、日本では、そんな不老不死の神仙説のほうには、てんで見むきもしません。

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泉鏡花

【燈明之巻】

 十六か七の時、ただ一度――場所は築地だ、家は懐石、人も多いに、台所から出入りの牛乳屋ちちやの小僧が附ぶみをした事のあるのを、最も古くから、お誓を贔屓ひいきの年配者、あたまのきれいにげた粋人が知っている。梅水の主人夫婦も、座興のように話をする。ゆらの戸の歌ではなけれど、この恋の行方は分らない。が、対手あいてが牛乳屋の小僧だけに、天使と牧童のお伽話とぎばなしを聞く気がする。ただその玉章たまずさは、お誓の内証ないしょの針箱にいまも秘めてあるらしい。……
「……一生のねがいに、見たいものですな。」
「お見せしましょうか。」
「恐らく不老長寿の薬になる――近頃はやる、性の補強剤に効能の まさること万々だろう。」
「そうでしょうか。」
 その頬が、白く、涼しい。
「見せろよ。」
 低い声の澄んだ調子で、
「ほほほ。」
 と莞爾にっこり

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相馬愛蔵
相馬黒光

【一商人として ――所信と体験―― 】

 苦心の甲斐あってこれが大いに世に迎えられ、売行きが増加するにつけて、松の実の買付けも多くなったので産地でも相場が上がり、このことによってまた半島の同胞に喜んでもらうことが出来たのは、私にとってまことに松の実の不老長寿以上の喜びであった。

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  • それぞれの四字熟語の詳しい意味などは、辞典や専門書でお確かめください。
  • このサイトの制作時点では、三省堂の『新明解 四字熟語辞典』が、前版の5,600語を凌ぐ6,500語を収録し、出版社によれば『類書中最大。よく使われる四字熟語は区別して掲示。簡潔な「意味」、詳しい「補説」「故事」で、意味と用法を明解に解説。豊富に収録した著名作家の「用例」で、生きた使い方を体感。「類義語」「対義語」を多数掲示して、広がりと奥行きを実感』などとしています。

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Last updated : 2024/06/28