ご利用について
参考書
四字熟語  を     表示  件
このサイトに登録されている四字熟語を検索します。平仮名での検索や一文字からの検索、絞り込み検索などもできます。
一蓮托生
いちれんたくしょう
作家
作品

岡本綺堂

【半七捕物帳 夜叉神堂】

「親分の夜明かしは御苦労ですね。うちへ帰って誰か呼んで来ましょうか」と、勘太は云った。
「まあいいや。この頃は暑くなし、寒くなし、月はよし、まだ藪ッ蚊も出ず、張り番も大して苦にゃならねえ。おめえと一蓮托生いちれんたくしょうだ」  兼松は笑いながら、勘太と共に夜叉神堂のうしろに隠れた。

青空文庫で読む  

岡本綺堂

【權三と助十】

助十 このあひだは牢へぶち込まれようが何うしようが構はねえといふ料簡だつたが、さて斯うなつてみると、どうも牢なんぞへは行きたくねえ。やつぱりあの時に止せばよかつたのだ。やい、權三。おれは一生手前を恨むぞ。
權三 そんなことを云つてくれるなよ。かうなりやあお互えに一蓮托生いちれんたくしやうぢやあねえか。なにしろ何うも弱つたな。
おかん (權三の袖をひく。)おまへさん。いつそ今のうちに姿を隱しちやあどうだえ。

青空文庫で読む  

佐々木味津三

【旗本退屈男 第四話 京へ上った退屈男】

 はしなくももらした将軍家直参云々の一語におぼろげながら退屈男の身分の何であるかを知ったか、なすところもなく呆然として見守っていた大尽一座の者が、いささかばかり荒肝あらきもをひしがれた形で、ぎょッとしながら互いに顔を見合わしているとき、あたりにえも言いがたい異香の香をただよわせて、新造、禿、一蓮托生いちれんたくしょうの花共を打ち随えながら、長い廊下をうねりにうねって来たのは、問題のその八ツ橋太夫でした。しかもこれが、一脈の気品をたたえて、不埓ふらちなほどに美人なのです。

青空文庫で読む  

寺島柾史

【怪奇人造島】

「博士は?」
「わしは、この人造島と、運命をともにするとしようか」
「いけません、博士。僕と一緒に、あなたも、あの方船へ帰らなければなりません」
 僕は、老博士の手をって、ぐいぐい引張った。
「なるほど、君と一蓮托生いちれんたくしょうの約束だったのう。……では、敵も味方も、あの方船に乗って、運命の海を漂流するとしようか」老博士はやっと歩き出した。

青空文庫で読む  

岡本かの子

【生々流転】

 船の中で待受けていた池上は、上機嫌で、
「きょうは呉越同舟ごえつどうしゅうの船かね、それとも一蓮托生いちれんたくしょうの船かね」
 と言いまして、それから私が紹介する初対面の葛岡に向っては、
「よく来て下さいました。どうぞ、寛いで――」
 と何気ない様子を見せています。

 
  • それぞれの四字熟語の詳しい意味などは、辞典や専門書でお確かめください。
  • このサイトの制作時点では、三省堂の『新明解 四字熟語辞典』が、前版の5,600語を凌ぐ6,500語を収録し、出版社によれば『類書中最大。よく使われる四字熟語は区別して掲示。簡潔な「意味」、詳しい「補説」「故事」で、意味と用法を明解に解説。豊富に収録した著名作家の「用例」で、生きた使い方を体感。「類義語」「対義語」を多数掲示して、広がりと奥行きを実感』などとしています。

おすすめサイト・関連サイト…

Last updated : 2024/06/28