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意気軒昂
いきけんこう |
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作家
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作品
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太宰治 |
【帰去来】
「なあに、うまくいきますよ。」北さんはひとり意気軒昂(けんこう)たるものがあった。「あなたは柳生(やぎゅう)十兵衛のつもりでいなさい。私は大久保彦左衛門の役を買います。お兄さんは、但馬守(たじまのかみ)だ。かならず、うまくいきますよ。但馬守だって何だって、彦左の横車には、かないますまい。」
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国枝史郎 |
【赤坂城の謀略】
(これは駄目だ)と正成(まさしげ)は思った。 (兵糧が尽き水も尽きた。それに人数は僅か五百余人だ。然るに寄手(よせて)の勢と来ては、二十万人に余るだろう。それも笠置を落城させて、意気軒昂たる者共だ。しかも長期の策を執(と)り、この城を遠征めにしようとしている。とうてい籠城は覚束ない) |
コナン・ドイル |
【自転車嬢の危難】
赤髭の若い男が、ゲートルを巻いた脚を開いて突っ立ち、片方の肱は腰に曲げ、片方の手には、猟用の鞭を振り上げて、あたかも勝ちほこった馬鹿大将みたい に、意気軒昂としていた。それからその二人の間には、もう年配の、灰色の髭のある男が、スコッチ織の簡単な着物の上に、白い法衣を重ねて、今しも二人の結 婚式がすんだばかりと云う様子をしていた。
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蘭郁二郎 |
【鱗粉】
畔柳博士は、しばらく頸(くび)をかしげていたが、『よかろう――』 そういうと、三人は意気軒昂(いきけんこう)と夜道をいそいだ。 ――あの最初の、そもそも最初から怪しいと思っていた山鹿十介が、いよいよ犯人だ、と決定されたのだ。鷺太郎は、素人の感も馬鹿にはならぬ、と聊(いさ)さか得意で、先頭に立って歩いていた。 |
鳥谷部春汀 |
【明治人物月旦(抄)】
第二次内閣は、選挙干渉に失敗したる松方内閣の後に組織せられ、山県、黒田、井上、大山、仁礼の薩長元老も相携へて入閣したれば、世間之れを称して元勲内 閣といひたりき。侯は意気軒昂我れ能く政党の外に超然として議会を操縦するを得可しと信じたるに拘らず、議会は寧ろ侯の行動を非立憲的と為して、荐りに不 信任動議を提出したりき。
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甲賀三郎 |
【支倉事件】
六尺豊か鬼とも組まんずと云う庄司氏は威風満廷を圧しながら堂々と入廷した。彼は正に意気軒昂、邪は遂に正に勝たずとの信念何人も動かすべからず、気既にさしもの兇悪なる支倉を呑んでいるようであった。
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中里介山 |
【大菩薩峠 年魚市の巻】
それをここでは、つまり露骨に、陰謀が評議されているのです。さすがに陰謀の要点に触れると、声は多少低くなりますが、それに附随して議論を闘わすという段になると、意気軒昂として、火花を散らすの勢いです。
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