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因果覿面
いんがてきめん
悪事の報いとしての悪い結果がすぐに目の前に現れること。因果歴然。[小学館 大辞泉]
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作家
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作品
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石河幹明
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【
瘠我慢の説
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単に公使のみならず仏国の訳官にメルメデ・カションという者あり。本来宣教師にして久しく函館に在り、ほぼ日本語にも通じたるを以て仏公使館の訳官となりたるが、これまた政府に近づきて利したること尠なからず。その一例を申せば、幕府にて下ノ関償金の一部分を払うに際し、かねて貯うるところの文銭(一文銅銭)二十何万円を売り金に換えんとするに、文銭は銅質善良なるを以てその実価の高きにかかわらず、政府より売出すにはやはり法定の価格に由るの外なくしてみすみす大損を招かざるを得ざるより、その処置につき勘考中、カションこれを聞き込み、その銭を一手に引受け海外の市場に輸出し大に儲けんとして香港に送りしに、陸揚の際に銭を積みたる端船覆没してかえって大に損したることあり。その後カションはいかなる病気に罹りけん、盲目となりたりしを見てこれ等の内情を知れる人々は、因果覿面、好き気味なりと竊に語り合いしという。
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幸田露伴
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【
風流仏
】
古風作者の書そうな話し、味噌越提げて買物あるきせしあのお辰が雲の上人岩沼子爵様の愛娘と聞て吉兵衛仰天し、扨こそ神も仏も御座る世じゃ、因果
覿面地ならしのよい所に蘿蔔は太りて、身持のよい者に運の実がなる程理に叶た幸福と無上に有難がり嬉しがり、一も二もなく田原の云事承知して、おのが勧めて婚姻さし懸たは忘れたように何とも云わず物思わしげなる珠運の腹聞ずとも知れてると万端埒明け、貧女を令嬢といわるゝように取計いたる後、先日の百両突戻して、吾当世の道理は知ねど此様な気に入らぬ金受取る事大嫌なり、
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Last updated : 2024/06/28