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一石二鳥
いっせきにちょう
作家
作品

坂口安吾

【水鳥亭】

ゆくゆく大旅館をたてて、儲けながら温泉気分にひたろうというモクロミであるから、当座のしのぎに小さな別荘をつくった。留守番をおいて田畑をつくらせ、鶏を飼い、戦争中の栄養補給基地に用いるという一石二鳥の作戦でもあった。

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徳田秋声

【縮図】

抱えたちを競争させることにも妙を得ていたが、親たちの歓心を買うことにも抜目がなく、本人の借金が殖(ふ)えれば殖えるだけ、主人は儲(もう)かるので、親への仕送りを倍加するという一石二鳥の手も使うのであった。親もその手には乗りやすく、主人をひどく徳としていた。

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豊島与志雄

【失われた半身】

学校の講義に出席するのは、週に一回だけ、午前中ときめた。もっとも、学校の教授中には、社から原稿執筆を依頼してある向きもあるので、聴講と原稿催促とを兼ねた一石二鳥のやり方だ。

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宮本百合子

【働く婦人】

発案者の宇原重役の最初の考えでは、国策に沿うと同時に社員に安心して精励して貰うための、「会社の利益から打算しても、相当の予算を組んでやって決して損とならない一石二鳥の仕事である」と思われたのであった。

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林不忘

【釘抜藤吉捕物覚書 無明の夜】

探ってみると、それが賭場で顔見知りの御家新なので、一石二鳥と出かけて今夜草加屋殺しを演じ、犬を使って疑いの矢を恋仇敵(がたき)へ向けようとしたのだった。

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久生十蘭

【顎十郎捕物帳 菊香水】

手ごわいおれを金蔵破りのぼくよけにして、ついでにしくじらせてしまおうという一石二鳥。じつに恐れ入ったもんだよ。まアまア、見てるがいい。たとえ骨が舎利(しゃり)になっても、この仕返しはしねえじゃおかねえから」

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佐々木味津三

【右門捕物帖 お蘭しごきの秘密】

「痛いめに会わせましたね、一石二鳥の右門流といやちっと口はばったいが、一つにゃやつらをおびき寄せるため、二つにゃおまえさんにおけがのねえようにと、涼んでいてもらったんですよ。

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牧逸馬

【戦雲を駆る女怪】

 こいつを処罰するためと、もう一つはマタ・アリの正体を暴露する動かぬ材料を獲(え)るためと、一石二鳥、やはりアルセエヌ・ルパンばりに洒落(しゃれ)っ気たっぷりのパリー人だ。皮肉な方法を考えたのだ。

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種田山頭火

【行乞記 (三)】

バラツク売家を見にゆく、其中庵にはよすぎるやうだが、安ければ一石二鳥だ。
今日はめづらしく一句もなかつた、それでよろしい。

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中里介山

【大菩薩峠 年魚市の巻】

 この有力な人質を得て置くことは、今も昔もお角にとって、損の行くことではありません。一石二鳥というが、これは少し荷が重いには違いないが、一石二鳥にも三鳥にも、或いは無尽鳥にも向う宝の庫を背負わせられたように、転んでもただは起きないお角の功名の一つでありました。

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海野十三

【爆薬の花籠】

機械と職工との両方を狙うのが、うまいやり方なんだ、どうだ、これでわかったろう」
「なるほど、一石二鳥という、あれですね」
「機械だけで、いいじゃありませんか。職工まで殺すなんて、ちと野蛮ね」
 ニーナが口をはさんだ。

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浜尾四郎

【殺人鬼】

「さあ、その点は僕も念のために警部にきいて見たんだ。すると警部の曰くさ。確証はないが、あるいは母がひろ子の性質か目的をみぬいたのじやないか、というんだ。つまりひろ子にとつて、目的をとげるのに一番邪魔でうるさかつたのが実は母だつたんだ。そうすれば母を殺すことは一石二鳥だからね」

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Last updated : 2024/06/28