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一視同仁
いっしどうじん |
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作家
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作品
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夏目漱石 |
【創作家の態度】
気に喰わない生徒だからと云って点数表から省(はぶ)いたら、学校ほど信用のできない所はなくなるでしょう。して見ると、真を写す文字ほど公平なものはない。一視同仁の態度で、忌憚(きたん)なく容赦なく押して行くべきはずのものであります。
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太宰治 |
【パンドラの匣】
大学生だって左官だって、同じ日本国の臣民じゃないか。よくもおれを、豚のしっぽみたいに扱いましたね。おれが豚のしっぽなら、お前さんは、とかげのしっぽだ。一視同仁というものだ。おれには学はねえが、それでも衛生を尊ぶ事だけは、知っているのだ。人間、衛生を知らなけれゃ、犬畜生と同じわけのものなんだ。
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与謝野晶子 |
【三面一体の生活へ】
大元帥を兼ねさせられた明治天皇の御製を拝見しても、世界人類を一視同仁の中に包容し給う御聖旨をしばしば示されているにかかわらず、侵略主義征服主義の覇王(はおう)的な御精神は少しも窺(うかが)うことが出来ません。
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岡本かの子 |
【金魚撩乱】
一ぴきの雌に対する三びきの雄の候補者であることを自他の意識から完全にカムフラージュしていた。それが真佐子にとって一層、男たちを一視同仁に待遇(たいぐう)するのに都合(つごう)がよかったのかも知れない。
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相馬愛蔵 |
【私の小売商道】
それゆえ、主人は根本的に人を見る明が必要であると共に、真に一視同仁でなくてはならないのであります。が、これがなかなか困難なことで、決して口で言うようにはまいりません。平常人事を行うに充分公平を期しているつもりでも、その結果は、どうかこうか公平に近いという程度に止まるのであります。
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三好十郎 |
【恐怖の季節】
作者は、神の如く「下界を見おろして」書いている。神は下界の人間たちを一視同仁にあわれみ、愛し、許しているということは、一視同仁に軽蔑し憎み断罪していることだ。つまり「天に在って」下界に対しては平等に冷淡なのである。
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中里介山 |
【大菩薩峠 京の夢おう坂の夢の巻】
そうしてこれらの人種に対して、淡々として一視同仁に眼をかけるものだから、特にこの人を崇拝するという信者も出ない代り、不服や反抗の色を現わすものは一人もありませんでした。
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新渡戸稲造 |
【自警録】
また「真に人に接して いま甲と丙との批評を聞くと、同じ人を評しているものとは思われぬ。乙の批評を聞くにおよび、 |
W・S・モーゼス |
【霊訓】
われ等が知る所の神、愛の神は断じてそんなものではない。その愛は無限、しかもすべてに対して一視同仁(いっしどうじん)である所の、正義の神である。
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