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鎧袖一触
がいしゅういっしょく |
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作家
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作品
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太宰治 |
【女の決闘】
人間の本性というものは或いはもともと冷酷無残のものなのかも知れません。肉体が疲れて意志を失ってしまったときには、
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中里介山 |
【大菩薩峠 白骨の巻】
お角もこの道の苦労人ではあり、馬鹿ではありませんから、この連中を相手に争っては損だということぐらいは知っています。事実、この連中が気を揃えると、場合によっては、せっかくの名興行師を塗りつぶすこともできるし、また一夜作りの千両役者を仕立てて、世間をオドカすこともできるのだから、お角の気象としてはこの場合、
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平林初之輔 |
【エミイル・ゾラの文学方法論】
私たちは、ナチユラリズムの本質に触れないで、たゞその外貌だけを眺めて通つて来た観があるからである。以下に述べるところのゾラの説は、今では私たちを全く説得するに足る力をもつていないであらう。(さうでないならば私たちの恥辱である!)けれども、極めてイージーにナチユラリズムを卒業して来たと考へてゐる人たちの考へる程、それは鎧袖一触の値しかないものだらうか?
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ユゴー・ヴィクトル |
【死刑囚最後の日】
死刑に賛成のあらゆる理由は、かくのごとく破れてしまう。検事局のあらゆる論法は、かくのごとく無に帰してしまう。それらのあらゆる論告のはしくれは、かくのごとく一掃されて法官らが、社会を保護するという名目のもとに、重罪公訴を保証するという名目のもとに、実例を示すという名目のもとに、ねこなで声で懇願しながら、陪審者たり人間たるわれわれにむかって罪人の首を求めにくることが、もはやないようにしたいものである。 |
国枝史郎 |
【世界の裏】
しかし、何故、こんな、古くさい、カポネ事件などを、私が今更、持出して、ここに書くのであろう?一国の士気は、上流社会に於て見るよりも、下流の――ギャングとか、やくざの世界に於て見る方がよい。 × × × そんな米国だ! ABCD包囲陣などを日本に向かってやった所で…… 鎧袖一触さ! こいつが云いたかったからである。 |
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