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眼光紙背
がんこうしはい
作家
作品

マルセル・プレヴォー
森鷗外訳

【田舎】

 すべて女の手紙を読むには、行の間を読まなくてはならない。眼光紙背に徹せなくてはならない。ピエエル・オオビュルナンは得意の作の中にこう書いた事がある。「女の手紙の意味は読んで知れるものでは無い。推測しなくてはならない。たいていわざと言わずにあるところに、本意は潜んでいるものである。」

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太宰治

【一歩前進二歩退却】

 作家は、いよいよ窮屈である。何せ、眼光紙背に徹する読者ばかりを相手にしているのだから、うっかりできない。あんまり緊張して、ついには机のまえに端座したまま、そのまま、沈黙は金、という格言を底知れず肯定している、そんなあわれな作家さえ出て来ぬともかぎらない。

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山路愛山

【明治文学史】

彼は火災保険生命保険の必要を論述せんとして曲亭馬琴の夢想兵衛を引き、日本に於ける金銀価格の歴史を論ぜんとして先哲叢談に朱舜水しゆしゆんすゐが日本金価廉也、中国百倍之といへるを引けり。所謂いはゆる 眼光紙背とほる者、書を読む、斯の如くにして始めて書をかすべし。天下の書は何人も自由に読むを得べし。然れども読者の多くは宝の山に入れども手をむなしうして還れり。人は秘密を語る者なり、然れども慧眼を具する者に非んば其秘密を捉む能はざるなり。

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戸坂潤

【思想と風俗】

 一を聞いて十を知るということは単に素質のよさを意味するには限らないので、教養に於ける関心・意欲・思想・の体系の働きだと考えてもいい。眼光紙背に徹するのも判りの良さも、共感の大きな能力も、理知的な自信も、皆ここから来る。文化上の本物とインチキとの見分けもこのシステムという生きた尺度から事実出て来る。

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宮本百合子

【作家の経験】

 文学作品の批評が、ごく素朴な、自然発生的な主観の印象に立って行われていた時代から、「作者の眼」という表現が存在した。作者の眼がゆきとどいているとか、あるいは、作者の眼光はいまだそこに達しないのである、とかいうふうに。文学のそとの世界でも、東洋人は「眼」という字を意味ふかく扱ってきている。眼光紙背に徹すとか、心眼とか。あなたの眼力には恐れいったと 叩頭こうとうするとき、人は、嘘もからくりも見とおしだ、という事実を承認したわけになる。

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Last updated : 2024/06/28