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侃侃諤諤/侃々諤々
かんかんがくがく
作家
作品

久米正雄

【良友悪友】

而してかう云ふ風に醒めて来ると、自分の凡才が憐まれると同時に、彼等のさうした思ひ上つた警句や皮肉が、たまらなく厭になつて来るのだつた。そこでたとひ第一義的な問題にいての、所謂いはゆる 侃々諤々かん/\がく/\の議論が出ても、それは畢竟ひつきやうするに、頭脳のよさの誇り合ひであり、衒学げんがくの角突合であり、機智のひらめかし合ひで、それ以上の何物でもないと、自ら思はざるを得なくなつて来るのだつた。

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内田魯庵

【二葉亭四迷の一生】

 その頃二葉亭は既に東亜の形勢を観望して遠大の志を立て、他日の極東の風雲を予期して舞台の役者の一人となろうとしていた。陸軍を志願したのも、幼時はくその頃では最早もはやただ軍服が着たいというような幼い希望ではなかった。それ故に軍人志望がむなしくなると同時に外交官を志ざして旧外国語学校の露語科に入学した。その頃高谷塾以来の莫逆ばくげきたる西源四郎も同じ語学校の支那語科に在籍していたので、西は当時の露語科の教師古川常一郎の義弟であったからなお更益々ますます交誼を厚くした。その後間もなく西が外務の留学生となって渡支してからも山海数千里をへだてて二人は片時かたときも往復の書信を絶やさなかった。その頃の二葉亭の同窓から聞くと、暇さえあると西へる手紙を書いていたそうで、その手紙がイツデモ国際問題に関する 侃々諤々かんかんがくがくの大議論で、折々は得意になって友人に読んで聞かせたそうだ。

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  • それぞれの四字熟語の詳しい意味などは、辞典や専門書でお確かめください。
  • このサイトの制作時点では、三省堂の『新明解 四字熟語辞典』が、前版の5,600語を凌ぐ6,500語を収録し、出版社によれば『類書中最大。よく使われる四字熟語は区別して掲示。簡潔な「意味」、詳しい「補説」「故事」で、意味と用法を明解に解説。豊富に収録した著名作家の「用例」で、生きた使い方を体感。「類義語」「対義語」を多数掲示して、広がりと奥行きを実感』などとしています。

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Last updated : 2024/06/28