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艱難辛苦
かんなんしんく
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作家
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作品
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【侏儒の言葉】
いや、寧ろ与えたものは障碍ばかりだった位である。これは両親たる責任上、明らかに恥辱と云わなければならぬ。しかし我々の両親や教師は無邪気にもこの事実を忘れている。尊徳の両親は酒飲みでも或は又博奕打ちでも好い。問題は唯尊徳である。どう云う
艱難辛苦をしても独学を廃さなかった尊徳である。我我少年は尊徳のように勇猛の志を養わなければならぬ。
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【ある僧の奇蹟】
かれの知つてゐる、かれと同じに遊んだ貧乏人の息子は、田舎ではどうすることも出来ないので、東京へ出かけて行つて、種々の艱難辛苦を
嘗めた挙句、貧民窟近くに金貸の看板をかゝげて、十年間に巨万の財産を造つた。今では東京に大きな邸宅を構へて、大名のやうな生活をしてゐるといふことであつた。
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【恋を恋する人】
「それほどまでに二人が艱難辛苦してやッと結婚して、一緒になったかと思うと間もなく、ポカンと僕を捨てて逃げ出して了ったのです」
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【愛と婚姻】
故に愛のためにせむか、他に与へらるゝものは、難といへども、苦といへども、喜んで、甘じて、これを享く。元来不幸といひ、窮苦といひ、
艱難辛苦といふもの、皆我を我としたる我を以て、他に――社会に――対するより起る処の怨言のみ。愛によりて我なかりせば、いづくんぞそれ苦楽あらむや。
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【かたき討雑感】
こういう大大名のうしろ楯を持っている彼らのかたき討よりも、無名の匹夫匹婦のかたき討には幾層倍の
艱難辛苦が伴っていることと察しられるが、舞台の小さいものは伝わらない。勿論、かれらは名のために仇討をしたのではあるまいが、第三者から見れば何だか気の毒のようにも感じられるのが沢山ある。
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【地図をながめて】
とにかく、これだけの
艱難辛苦によって一等三角網が完成される。これを基礎としてそれから二等三等三角網が張り渡され、それを目標として局部局部の地形測量を仕上げられるまでのいきさつは、およそ素人の想像に余るものであろう。
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【出家とその弟子】
私は考えもだえました。それは罪をつくらなければよい。善根を積めばよいと教えられました。私はそのとおりをしようと努めました。それからというもの、私は
艱難辛苦して修業しました。それはずいぶん苦しみましたよ。
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【妾の半生涯】
独立の生計を営みて、毅然その操節を清うするもの、その平生涵養停蓄する所の智識と精神とに因るべきは勿論なれども、妾らを以てこれを考うれば、むしろ飢寒困窮のその身を襲うなく、
艱難辛苦のその心を痛むるなく、泰然としてその境に安んずることを得るがためならずんばあらざるなり。
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【土地兼併の罪惡】
谷中村を買上げると云ふことは三十八年即ち昨年のことです、然るに三十五年堤防が切れたのを幸として堤防を拵へずに居りました、それから當年迄五ヶ年間堤防がございませぬから、水がドツサリ這入つて作物が取れない、それでございますから此間食物がない、非常な借金をしたり艱難辛苦してやつと生活を繋いで居る、所が五年間に少々借金が出來た、
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【業苦】
「田を見ても山を見ても俺はなさけのうて涙がこぼれるぞよ」とお父さまは言ひ言ひなさいます。先日もお父さまは、鳶が舞はにや影もない――と唄には歌はれる片田の上田を買はれた時の先代の一方ならぬ艱難辛苦の話をなすつて「先代さまのお墓に申譯ないぞよ」と言つて、其時は文字通り暗涙に
咽ばれました。お父さまはご養子であるだけに祖先に對する責任感が強いのです。
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Last updated : 2024/06/28