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勧善懲悪
かんぜんちょうあく |
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作家
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作品
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夏目漱石 |
【文芸と道徳】
それらを除いた上でこの二種類の文学を見渡して見ると浪漫主義の文学にあってはその中に出てくる人物の行為心術が我々より偉大であるとか、公明であるとか、あるいは感激性に富んでいるとかの点において、読者が倫理的に向上遷善の |
芥川龍之介 |
【澄江堂雑記】
これは何も |
福沢諭吉 |
【中津留別の書】
人の心の同じからざる、その |
三遊亭円朝 |
【世辞屋】
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宮本百合子 |
【作家と教養の諸相】
その意味で作家馬琴の所謂教養はつまらなくもあるけれども、今日の私たちに興味を抱かせる点は、官学派のようなこの作家も時代の活きた脈動には自ずとつきうごかされるところがあって、当時の諸国往来の風俗・俚謡・伝説などにつよい関心を示しているところは面白い。伝統的な士道の末期的な教養は一面で馬琴の世界に勧善懲悪の善玉悪玉をつくり出しているとともに、他の半面では既に封建の石垣がくずれようとしている現実的な力に浸潤され、より現実の市民常識への拡大が行われているのである。
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寺田寅彦 |
【山中常盤双紙】
こういうことから考えてみると、この絵巻物は、一方では勧善懲悪の教訓を含んでいると同時に、また一方ではおそらく昔の戦乱時代の武将などに共通であったろうと思われる嗜虐的なアブノーマル・サイコロジーに対する適当な刺戟として役立ったものであろうと想像される。
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永井荷風 |
【虫干】
毒婦は如何なる彼の著作にも世話物と云へば必ず現はれて来る重要なる人物である。観客はこの人物の悪徳的活動範囲の広ければ広いだけ、 |
坂口安吾 |
【日本の山と文学】
狸についてはカチ/\山がひとつの主要な物語にすぎないのだが、こゝでは狸の滑稽な面がいささかも取扱はれてゐない。
のみならず、兎の義侠的な復讐によつて勧善懲悪のモラルは一応具備してゐるのだが、狸が婆を殺し汁にして翁にすゝめるといふ物語の主点だけでは、凡そ日本の物語中最も惨忍極まるひとつで、シャルル・ペローの童話「赤頭巾」にモラルがないので文学の問題に取上げられてゐるのと好一対をなすもの、狸のためには甚だ気の毒なことなのである。
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九鬼周造 |
【「いき」の構造】
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直木三十五 |
【大衆文芸作法】
此等、江戸時代の通俗小説類を一貫して見るのに、勿論当時の幕府の封建的支配の影響の下にあったためでもあるが、次のような諸点がそれ等の作品を通じての特徴として挙げられると思う。一に、当時の以上の作品は、凡て全然無批判であった。そして、 二に、ある一つの型に、すっかり 三に、概して、勧善懲悪を目的としていること。そして、そのために、 |
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