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言言句句/言々句々
げんげんくく |
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作家
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作品
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下村湖人 |
【次郎物語 第五部】 田沼先生は、塾財団の理事長という資格で、開塾式にのぞみ、一場のあいさつを述べたのであるが、次郎は、仏像の眼を思わせるようなその |
太宰治 |
【散華】 私は、開巻第一頁に、三田君のあのお便りを、大きい活字で組んで載せてもらいたかったのである。あとの詩は、小さい活字だって構わない。それほど私はあのお便りの言々句々が好きなのである。
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坂口安吾 |
【吝嗇神の宿 人生オペラ 第二回】 オタツはヒシャクを左手に持ちかえ、右手のコブシをつくってシシド君の胃を一撃した。「ウッ!」 シシド君、胃袋の上を押えて、よろめく。歯をくいしばって、必死にこらえて、ともかく三畳まで戻ってきてバッタリとリュックにもたれて、 「ウーム。ヒシャクを左に持ちかえ、右のコブシで打つとは、なんたるケチ。一挙一動、言々句々、ケチならざるはない。ドロボーの二号にしてこのケチあり」 と言いかけて、あわてて最後の句をのみこんだ。 |
佐藤紅緑 |
【少年連盟】 連盟の「ありがとう、ゴルドン君! ぼくははずかしい、ぼくは重大な責務を忘れていた、ゆるしてくれたまえ」 |
牧野信一 |
【風流旅行】
更に私のそれは「大法螺男爵」――泰西名著――の旅行談の如き、乃至は夢想兵衛の「胡蝶物語」等の如き荒唐無稽な筋合いではなく、言々句々微に入り細をうがった写実的描写に富んで円転滑達、然して自らは常に質素極まるセンチメンタル・ツラベラとしての蕭条さを忘るることなく、折に触れては大悟徹底の姿をとった役者のように唸ったり、絶景を仰いで陶然たる
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近松秋江 |
【霜凍る宵】 女主人は顔で若奴の坐している長火鉢の横を示しながら、「ようここへお園さんと二人で並んで私とこのとおりに話してはりましたがな、家でもお園さんとよう泊まりやはった」 彼女の語ることは向うではその心でなくても言々句々縦横無尽に私の肺腑を刺した。私は真実胸の痛みを 「そうですか。……しかし私には幾ら惚れていてもその女の抱えられている |
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